『世界に一つだけ』
貴方はどう思う?
私はこれ。
この世界の中で同じ思考の人は居ないだろう。
『鳥のように』
ぼく、飛べないんだ。
幼いながらにそんなげんじつをつきつけられた。
そんなはずないよ。ぼく、飛べるもん。だって、まわりのお友だちは楽しそうに飛んでるよ?
どうあらがっても現実は変わらない。毎日、毎日、がんばった。ここからジャンプしてがんばった。でもすぐに冷たい水が僕をおおう。それでもぼくはあきらめない。お母さんにも、お友だちにも「無理だよ。諦めな。」
と言われた。それでも、それでも飛びたい。
ただがんばるだけじゃだめだと気付いた。僕は、お友達に聞いてみる。 どうしたら飛べるの?なんで僕は飛べないの?教えて! するとお友達は暗い顔をする。そして、
「君は、飛べない。そう言う運命なんだ。」
と言う。いっぱい聞いたけど、皆"飛べない"と言ってくる。だったら僕はたくさん見てやる! ひたすら見てはやってみる。それを繰り返した。何回も何回も繰り返した。飛ぶ前に足に力を入れる。でも僕は足が短いからもっともっと力を入れる。そして、手。一生懸命手を振る。沢山振る。
遂に、身体が空へ舞う。でも、力を抜いてはいけない。ひたすら、手を振る。その手は何時しか翼へと変わっていた。
これは飛べる鳥を目指す、ペンギンのお話。
『さよならを言う前に』
「さよなら。」
この一言を言う前に、貴方はどんな顔をしているだろうか。私がいなくなって悲しい?それとも嬉しい? 何でも良いよ。私は貴方の言うことだったら全て受け止める。ずっとずっと受け止める。そうすれば、貴方は笑顔になる。他の人との会話に花を咲かせて、笑顔になるんだね。今、貴方はどちらに居るのかな。分からなくても私の前でにっこりわらってる。それで私は悲しくなる。どちらにいっちゃったのかなあ…。もっともっと貴方と話したかった。平凡なあの毎日をずっと過ごしたかった。それで私、気付いたんだ。あなたのもとへいけば良いんだって。でも、貴方がどちらにいったか分かんない。それでも、私は貴方を信じてるよ。きっと向こうにいったんだよね。私も今から向かうからね。
貴方にそう伝えて立ち上がった。
「私も天国(そっち)に逝くよ。」
「さよなら。」
その時の貴方はさっきと変わらないにっこりとした笑顔だった。