なんで泣いてるの?
そう問われても、私の感情が収まらないせい。としか答えられない。
悲しい。苦しい。辛い。嬉しい。幸せ。
涙にはいろんな理由があるけど、そんなモノの前に、自分の感情を自分で抑えられないから泣いてるんだよ。
ねぇ、貴方だってそうでしょ?
泣きたい時は泣いて良いんだよ。理由なんて関係ないんだよ。
自分を自分で制御できなくなった時は、もう限界なんだから。
涙の理由はどうでも良いでしょ?
貴方ってほんと意気地なし。
私をデートに誘って、さっきまでプラン通りのエスコートをしてくれてたはずでしょ?
それなのにこのカフェに入ってからどうしたの?
もじもじウジウジ。
さっきまでの紳士は一体どこに消えたの?
私の注文したホットコーヒーはずっと暖かいわけじゃないんだけど。
貴方はいつまでそう口をパクパクさせるつもりなの?
ショッピング、映画館、少し散歩をしてカフェ。
結構良い感じだったのに。なんでそうなっちゃうの?
貴方の口から聞きたいの。
貴方にその言葉を言ってほしいの。
ほら、早く。
私の気持ちとホットコーヒーが冷めてしまう前に。
Q.もしも、パラレルワールドに行けるとしたら?
なんてくだらない「もしも」の話を考える。
君に好きだと伝えていたら、きっとこんなに悩まなくて済んだのに。
ねぇ、俺はいつまで君を好きでい続けるんだろう?
もし、パラレルワールドに行けるなら、まだ君が生きている世界へ…なんて何度考えたのかな?
通り魔に刺されて死んだ君。俺があの時、日和って告白をやめなかったら、きっと君はまだ生きていた。
あぁ、もう一度、あの日に戻りたい。
A.君に好きと伝えれなかったあの日に。
時計の針が重なる瞬間。
僕はその瞬間を見るのが楽しい。
誰も時計なんかに集中していない。そんな時、時計の針が重なって、パキッと長針が動く。
特別じゃない。それでも僕はそれが見たい。
一瞬。その一瞬が僕には色づいて見える。
たった一瞬。何度でもくる一瞬だ。
何回も見ているはずなのに、それを見ると少しだけラッキーだと思えてしまう。
人はそんな些細なことに助けられているのかもしれない。
どうか、誰かにとってこの一瞬にも意味がありますように。
僕と一緒に、どこか知らないとこに行こう。
泣き腫らした目も、傷ついた心も、君を振った男よりずっと大切にする。だから僕について来てよ。
なんて言っても君が僕の隣に来てくれることはないなんて知っている。
ほんと、なんでそんな男なんだよ。なんで僕じゃないんだよ。
僕は君を世界一幸せにする自信があるのに、君はまだあの男の為に泣いてるの?
なんでだよ。なんでなんだよ。僕のほうが…
いや、きっとそうじゃない。
僕と一緒にいても君は何も感じないんだろ。
僕と一緒にどこかへ行っても君にとって意味はない。
ごめんね。