宵風に吹かれたい

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時計の針が重なる瞬間。
僕はその瞬間を見るのが楽しい。

誰も時計なんかに集中していない。そんな時、時計の針が重なって、パキッと長針が動く。
特別じゃない。それでも僕はそれが見たい。

一瞬。その一瞬が僕には色づいて見える。
たった一瞬。何度でもくる一瞬だ。
何回も見ているはずなのに、それを見ると少しだけラッキーだと思えてしまう。

人はそんな些細なことに助けられているのかもしれない。
どうか、誰かにとってこの一瞬にも意味がありますように。

9/25/2025, 6:31:06 AM