気づいてないフリが
いじわるな あなた。
あなた好みに
切った髪も
着慣れない
似合わない服も
ほんの少しでも
可愛いと思われたくて…
冬の夕陽が
そんな私の想いに
寄り添うように
寂しくさせる。
静かな胸の鼓動と
少しの沈黙の時間
今日…なんかいいよね…
ふいに夕陽を背にして
あなたが言う。
何がいいの…?
いじけて私が言う。
何かさ…可愛い。
そう言って
イタズラに笑う
あなたと
あなたから溢れだした
優しいオレンジに
シャッターを切った
音がして…
一瞬 時が止まったんだ…。
この幸せで
綺麗なワンシーン
私の胸の中にだけ
そっと残しておこう…。
- シャッター音 -
交わした言葉を
ひとつ ひとつ 紡いで
それは恋って名前の
想いになってた。
君の好きなもの
君の嫌いなもの
本当の君を僕に教えてよ…
寂しがりでも
わがままでも…
ありのままを恋したいから。
いつか
もしも…
この胸の鼓動と鼓動が
同じ速さに重ねって
恋人になれたなら
見落として
知らなかった
何気ない毎日に
幸せだね…って
笑いあう
そんなワンシーンを
ふたりで見ていたい。
君が好き…
まだ臆病な
こんな想いを
夢の中の君へ
何度も 何度も
伝えては…
覚める朝を
ひとり寂しく想う…
こんな夢を見てるんだ。
- 恋々… -
もしも…
この瞬間に
過去に戻れたら
なんてさ…
そんな現実味のないこと
考えたって
仕方がないのにね…。
だけど少しだけ
ほんの少しだけ…
考えてしまうんだ
この掌から
溢れ落ちたもの
全部拾い集めていけば
どんな幸せな景色を
あなたと一緒に
見ていれたのだろう…って。
あなたからの
最後の言葉
唇が動きだした
そんなギリギリまで…
こんな事を想って
ありえないことを
願ってしまうんだ…。
- タイムマシーン -
静かな夜に
頼りなく照らす街頭
丸いガラスの中
キラキラ光る
まるで…
スノードーム
ゆっくり のびてく
影がふたつだけ。
繋いで
寄り添って…
抱き寄せて
その唇に…
そっと ひとつに重なる…。
あまい髪の匂い
やわらかい
優しさに触れて
離して漏れた
吐息の音…。
この幸せを
手放すこと怖くなるから…
記念日でもない
こんな夜も
愛してる…
そういって
君のこと抱きしめる。
- 特別な夜に… -
あなたの
たった一言に
不規則に
締めつけられて
重たく
震えだす
胸の鼓動
苦しくて
苦しくて
上手く息ができない。
あぁ…
色が消えていく
音が消えていく
深い 深い
海の底にいるみたい…
愛される
そんな幸せの意味を
知ってしまったから
たった一人
あなたがいない…
愛した分だけ
辛くなっていく。
待って…
この唇が
繋ぎ止めるから…
さいごの言葉を探してる。
こんな時に
頭が追いついてこないよ
段々…
目の前の
あなたが霞んでいく
そっか…
私…
泣いてるんだ…。
- 涙 -