そっとひらいた
遠い日の
思い出の日記(きおく)。
今日は君と…
今日は君が…
今日も君に…
ずっと
そんな書き出しから
始まる
まるで君宛てのラブレター。
僕の未来に
君の未来に
君と僕は居なかったけれど
足して
引いて
掛けて
割って…
残った答えみたいな
そんな優しい気持ち
君に恋した
自分を誇らしく思える。
さよなら
あの日の2人へ…
もうひらくことのない日記
最後のページに
手をかける。
- あの日へ… -
いつからなんだろ…
この街に
つめたく
強く吹き抜けて
季節のページをめくる
冬の足音が
私の心
そっと くすぐるの…
もう冬だな…
少し斜め上
見上げる
あなたの横顔に
また恋をして
降り落ちる木の葉が
ユラユラと
時間をゆっくりにする
このささやかな幸せを
全部 言葉にできないから
なんかね…
少しだけ悔しい。
いつからなんだろ…
自然にそこに居たから
気がつかなかったな…
冬が寒いだけの
季節じゃないって
そう思えたのは…。
- 木枯らしが吹いた その時に -
小さくて
薄い
赤い唇が
自分では
気にしてる
ハスキーな
その声が…
そのまっすぐな
まなざしも
ひたむきに
信じぬく
その 一途さも
凛として…
たまにみせる
涙の横顔も
だけど
いつでも
忘れない
空のように
広くて
純粋な
優しさも…
数えたらキリがない
そんな君の
素敵なところ
並べては
誰にも見つからない
僕の宝箱(こころ)の中
そっと 隠すんだ…
もし 君が
君を見失いそうな時
その宝物
そっと見せてあげる…。
僕の世界の
辞書の中
美しいには
君がいたんだ…。
- beautiful... -
窮屈で
息がつまりそう…
希望や夢
そんな言葉たちが
人知れず殺されてく
この世界の片隅で…
聞きたくないノイズに
耳を塞いで
見たくないリアルに
目を背けて
差し伸べられた
その優しさも
この世界の中では
哀れみに感じてしまうんだ…
生まれてきた意味さえ
こんな世界の中じゃ
無意味にすら思える。
僕たちは
きっと
幸せになる為に
生まれてきたはずなのに…。
- リアル -
どうして
君を前にすると
素直になれなくて
どうして
他の男と話す
横顔に胸がざわついて
どうして
ひとりの夜に
考えるのは
君のことばかり。
今 何をしてるの…
誰を想ってるのかな…
どうして…
こんなにも
不安定で
呼吸(いき)するだけで
苦しいはずの
乱れた鼓動が
今は 少しだけ
心地いいんだ…。
思うままに
夜空を見上げて
君じゃなきゃ って
そんな理由
星に重ねて 数えてみたりしてさ
はやく眠れない
夜なんて明ければいい…
あぁ…
どうして
こんなに好きなんだろ…。
- 恋 -