8/25/2025, 5:14:50 PM
となりにいられるのがうれしくて
もう一歩
手が触れられてうれしくて
もう一歩
調子に乗ってどんどん近づくもんだから
もうこれ以上は危ないよ、転ぶよって
いいよ、もうぶっつかっちゃえ!
もう一歩だけ、
8/16/2025, 4:31:08 PM
生き物がいのちを
もやし尽くした時に
空へ還るというけれど
高所恐怖症のわたしは
空に還れるだろうか
天使が迎えに来てくださるならば
どうか安全なフライトにしてくださいね
遠くの空へ
8/8/2025, 5:06:06 PM
カーテンの隙間からこぼれる陽の光で
目が覚める
なんだかとてもあまい夢を見ていたような
ずっと想いを寄せたひとと
心が通じ合う…そんなあまい夢
夢の続きがあるならば……
と覚醒しきらない頭でふわふわしていると
枕元に置いてある携帯が
起床のベルを鳴らす
アラームより早く起きれて
ちょっとうれしいような、
そんな気持ちで画面をタップすると
夢に見たひとからのメッセージ
これは……
古典的だけれどすこし頬をつねってみたり
確かめてしまう
これがそうなんじゃないかって
夢じゃない
8/5/2025, 4:18:33 PM
確かにあの魔女はそう言っていた
期限内に想い人と結ばれなければ
海の泡となって消えていく、と。
なぜ?
わたしは紛い物の足のまま
蜜月を過ごすふたりの船の上にいるのか
未練から亡霊になってしまった…
と思っても、素性の知れないわたしを
家族のように優しく迎えてくれた
あの方は、今も優しくわたしに微笑む
数秒の差ですれちがったその娘に
向けられる甘い甘い微笑を見る度
こんなことならいっそう
泡になりたいと願ってしまう
泡になりたい
8/2/2025, 4:29:11 PM
砂浜に拾った枝でちょちょいと書くの
遠い水平線を見つめるあなたには
とどきっこないですもの
書いたもじは
あっというまに波飲まれて消えてしまう
気づいてほしい、
掴めない海と空の果てより
近くにわたしがいることを
波にさらわれた手紙