それはスノードームみたいに、
きらきら幸せがふたりを包んで
舞っている。
ほかの誰もを中に入れないみたいに。
きみのひとみには、わたしだけ。
わたしのひとみには、きみだけ。
この世界はふたりだけ。
__この世界は
どうして太陽はいなくなるの?
どうして影はずっとそばにいるの?
どうして水はつかめないの?
かつて小さなわたしが大人たちを
困らせた 連続どうして攻撃。
子どもは好奇心、興味がわけば
それはそれは、とんでもない量の
どうして攻撃を発動する。
大きくなったわたしにも
答えられないどうして攻撃を
したものだ。
今ではわたしの可愛い子から
どうして攻撃を受けている。
それにわたしも反撃だ!
どうしてあなたはそんなに可愛いの!
__どうして
空に浮かぶ雲は大きなクジラだし、
わたしは世界を救うスーパーヒーローだし、
お昼ご飯はいちごのパフェ!
それから…星を見る魚たちの、国を通る線?
「こらっ、また居眠りしていたの?
この問題の答えは…」
いっけね、またまた机の上でわたしの夢を
広げてた… 今はなんの授業だったっけ?
重たいまぶたを持ち上げて、教科書から答えをさがそうにも、考えることはさっきの夢。
空の雲はクジラじゃない、わたしはヒーローでもなければ、お昼はパフェでもない。
うーん、世界の平和を守るのはパフェだ…
わたしはまだまだ
__夢を見てたい
ぼくの膝の上は
ふわふわの君の特等席。
こいぬの頃からおおきくなっても
ずっと膝の上にいたがる君。
あたたかくて柔らかくて
ぼくは幸せ、君も幸せ?
だといいな。
でもそろそろ足がじんじん痺れてきたよ。
うれしいんだけど、
ぼくの限界がきちゃいそう。
ああもう、かわいい寝顔に言えないよ。
__ずっとこのまま
それは、雪が降ったから、じゃなくて。
強い風が頬を撫でたから、じゃなくて。
それは、あなたというひだまりが離れていったから。
1年最後のイベントに、
電子の粒が街を輝かせている。
子どもの頃から家族、友達と賑やかに過ごすその日も、大好きなあなたと2人で笑い合うその日も大好きだった。
どんなに寒くても心があったまるその日が大好きだったのに、
あなたからのさよならで、ろうそくの火を消すように、わたしのひだまりが消えていった。
まあ、大丈夫だよって冷たい風がわたしの背中を押した。
___寒さが身に染みて