褒められる度に優越感に浸った。
本気で「そんな事ない」って思う事が出来ない自分に、
どうしようもなく腹が立った。
でも、褒められることが無いのなら物事を続けることは出来なかった。
好きな事をやって、勝手に劣等感を抱いた。
誰かに何かを言われたわけではないのに、
自分には才能がないって強くつよく思い込んだ。
その時間が、片隅では辛く感じていた。
そんな自分に、私は嫌悪感を抱いていた。
『優越感、劣等感』
これまでずっと、 耐えてきた。
貴女に振られてから、連絡もとれず苦い思いをした。
いつかやり直せたら。そう思い続けていた。
依存してしまったという罪悪感に覆われるけれど
私に依存をさせたのは他の誰でもない貴女だった。
貴女と復縁をする夢を見た。
気持ちが整っていく気がした。
やっと落ち着いて言える気がする。
これまでずっと、大好きだった。
『これまでずっと』
雨の中なんとか家に帰ると、スマホに一件のLINEの通知。
わたしの好きな人からだ。
LINEを交換しただけでほとんど会話もしなかったのに、
「雨大丈夫?」って。
あなたのおかげで大丈夫じゃなくなりそうです。
『1件のLINE』
目が覚める。
スマホの画面をぼうっと見ると、メッセージの通知が一件。
懐かしいあの人からのメッセージで、胸が高鳴る。
メッセージの内容は「やり直したい」、だとか。
色んな思いがひとつのメッセージに必死に打ち込まれていた。
嬉しさで、胸がいっぱいだった。
涙が溢れ、「うれしい」と感情そのままに打ったメッセージを送信した。
そしたらまた、目が覚めた。
『目が覚めると』
辛くなったらしっかり休んで
踏み出したくなったらまた歩いて
嫌いなことをやらなくていいから
好きなことを他の人に負けないくらいいっぱいやって
毎日息をして
毎日ご飯を食べて
毎日いっぱい笑う
それが私の当たり前。
私の当たり前なのだから
他の人を気にしなくてもいいでしょう?
『私の当たり前』