側にいるのにいない。
手を繋いでも、抱きしめても、優しくしても、絶対に心が私に向くことはなかった。
無償の愛をあげて、穏やかに笑って微笑んで、2人で楽しく過ごせれば良いと思っていたけど違った。
私が優しくした分だけ、愛情を返して欲しい。
そんなワガママを言えない、隣にいるのに、1人で息をしているみたいな感覚。
ただそんな自分を、やるせない感情さえ口にできない私を、バカみたいに大笑いするしかなかった。
本当はもっと人を頼りたい。
信頼したいし、誰かの唯一の相棒や親友になって、たくさん支え合える仲の人が欲しい、とは人前で口にしたことがない。
しかし口から溢れるのは「いつでも頼ってね。」なんていう強がりだけ。
気付く人間は誰1人として存在しない。
言葉は全て表面上だけ。
貼り付けた笑顔のままなだけ。
いつか私の言葉を裏返してみる人と出会えたらいいな。
比翼の鳥っていう言葉があるらしい。
雄と雌、それぞれ片方ずつしか翼を持っていないから体を寄り添わせてやっと飛べるらしい。
空を見て、鳥が飛んでいるとよく思い出す。
ただそれだけ。
何人も毎日過ごしてる人の中で、たまたま出会えた貴方。
他の人には相談できないことも相談できると、涙を流して苦しそうに打ち明けてくれたこと、静かに月の光に照らされた部屋に落ちた言葉を私はきっと忘れないと思う。
だけど、貴方には私が必要じゃないよね。
本当は大切にしたかったし、もっと側に居たかったけれど、さよならって伝える前にひとつだけ。
これから先、貴方が穏やかに笑って過ごせることを心から願っています。
なんて、言える勇気もない私をどうか許してください。
空を見た時に思い出す
これから先、長い人生で同じ空は無いとか、同じ雲の形は二度と見れないとか、今を大事にしたいなって思える言葉を知った時のこと
暇な時、何もすることがない時、ぼーっと見上げる空が好きだなぁと思いました