この世の中全て、奇跡的な確率で存在する唯一の存在ばかりだ。今、私たちが当たり前に使っているものも、誰かが奇跡的な閃きをしたお陰で存在する。私たちもそうだ。この世の全てのものがかけがえのないものなんだ。そんな尊いものの最後を私は見送る。私の仕事は人を人生で1番輝かせること。どんな人間も最期は美しく散れる。私はその手伝いをする。悲鳴を上げ、涙目になりながら命乞いをする者、静かに死んでいく者、どんな人間も最期は美しい私の作品の一部となってくれる。尊い者をこの手で壊す瞬間私はゾクゾクする。そんなかけがえのないこの人生。早くおわらせてくんないかな。
夜。自然と涙が溢れてくる。何も考えていないのに、何故か頬を伝う水の量が多くなる。そして、自然と嫌なことを思い出して、より一層溺れてしまうのではないかと思うほど溢れ出てくる。そして、ぬいぐるみを抱きしめながら自分の頭を撫でさせる。そして、私は静かに眠った。
おもてなし。僕はいつもその精神で生きたいとおもってる。だって素敵な事じゃないか、人を思う日本人ならではの言葉。どんな人にも愛想良く。どんな人にも優しく、敬う気持ちで接している。あー、いつからだろう。自分を出せなくなってしまったのは。僕の大好きな言葉はいつしか呪いに変わっていた。人に愛想良く生きなさい。相手を想い行動をしなさい。相手を敬う気持ちを持ちなさい。こんな生き方で、本当の僕を出せるわけないじゃないか、もう辞めよう、そう思っても、僕の身体に染み付いたおもてなし精神を止めることはできなかった。
僕は美しいものが好きだ。ただ、人にはそれぞれの価値観というものが存在する。例えば、夜景を綺麗だ。と思う人もいれば夜景は人工物だ。と思う人もいるかもしれない、僕はそんな人間の解釈の違いを美しいと思う。人が口論をしている姿、人が交流をしている姿、その中の表情。人間にしか出せない美学がここに詰まってる。そう、僕は信じていた。
冬になり真っ白な固形物が街全体を包み込む。すると僕の顔に何かが落ちてきた。つめた。思わずそう言ってしまう程冷たかったそれは、鳥の羽根のようなものだった。
なんて美しいんだろう。
今日、いい日な気がする。そう言って君はニコッと笑った。
何それ笑ただの予感でしょ?半笑いで返す僕。たわいない時間。たわいない会話。こんな時間がずうっと続けばいいのになぁ……
え?あいつが?それは突然の事だった。詳しいことはもう覚えていない。しかし確実なのはあいつが虐めをしていた。ということ。え?あいつが?
どうやら放課後、学校に1本の電話が来たらしい。あいつが虐めてるって。そっからもう、君は学校に来なくなった。
ほら、言っただろ?ただの予感だって。