夜が降りる
月が満ちる
橙の照らす
光は優しく
気をつけて
おかえりよ
海が広がる
空に泳ぐ鯨
地上にある
宝石箱の色
星を探して
夜を越えて
おやすみよ
おやすみよ
『街の明かり』
短冊が風に揺れる
あの娘の願いごと
チリンと音がした
風鈴は夏を連れて
言葉は天へ預けて
永遠の時を願った
夜はひとつになる
明けてゆく空の色
溶けてゆく星の光
いつまでもの文字
微かに滲んでいる
あの娘の願いごと
短冊が風に揺れる
『七夕』
キミの好きなところ
お料理上手なところ
豪快にわらうところ
正義感が強いところ
ほっぺたのそばかす
おっちょこちょいで
免許の更新を忘れて
自学へ通ってたこと
忘れない忘れないよ
たくさん笑ったこと
またどこかでねまた
『友だちの思い出』
フレアースカート
ふわりと揺らして
あの娘は踊る踊る
隠れているお月様
うさぎさんこちら
ぱちんと鳴らした
音から溢れ出した
光は瞬く星になる
もうすぐ会えるの
あの娘は微笑んだ
ミルク色に流れる
川が虹に変わる時
美しい橋が架かる
ひとつになる夜に
『星空』
見ない言わない聞かない
他の人をジャッジしない
経験は人それぞれにあり
私はわたしであればいい
そうはいっても人生には
腹が立つこと悔しいこと
文句のひとつも言いたい
そんなことも何度かある
蒔いた種を刈り取るのだ
どこかで聞いた声がする
私にとって善とは悪とは
花が咲き乱れる世の中で
『神様だけが知っている』