空を見上げるくらい
時間に余裕があれば
風が運ぶ香を感じて
季節を知るのならば
どんなにいいだろう
豊かさとは何だろう
生きるとは何だろう
一年の半分が過ぎる
どのくらい笑ったの
どのくらい泣いたの
感情は溜めないこと
夏の空に浮かんでる
大きくなっていく雲
泣いてしまうような
そんな気がしている
『入道雲』
風鈴の音色でお出かけ
三角形のちいさなお城
鳥の囀りが呼んでいる
川が側にある所が好き
流れる星が届きそうな
静かな森の住人になる
火を囲む人は肉を焼く
太陽のリズムを刻んで
宴もたけなわ眠る時間
寝袋にすっぽり入って
少し家が恋しくなって
インかアウトか私の扉
ベッドの中で思い出す
蝉が鳴いていたあの日
『夏』
自分のことは好きかい?
キミの好きな所を教えて
出来ないとか無理だとか
決めつけない方がいいよ
ほら思い出してごらんよ
なんでも出来たあの頃を
疑うことを知らなかった
好奇心で満ち溢れた時を
夢のままで終わらせるな
夢のままで終わらせるな
急に大きな声でごめんね
大事なことだから2回ね
キミなら出来る忘れるな
心にしかと刻んで進めよ
慎重にゆっくりゆっくり
夢を見ていた目を開けた
誰かがボクに囁いていた
スマホを見たまだ2時か
ボクは静かに目を閉じる
週末は手の届く所にある
『ここではないどこか』
結び目が解けていた
気がつかないでいた
街が色を失っていた
遠く雨が降っていた
猫のように気まぐれ
雨に濡れてないかい
月夜に抱かれたまま
見えない星を探した
五十鈴川のせせらぎ
心音が聞こえますか
今を感じていますか
私に還る所はいつも
あなたの懐のそばに
亜麻の花が揺れてる
限りなく透明な青色
涼しげな夏空のよう
大地と繋がっている
地植えの花は逞しい
鉢植えの花は優しく
水切れしないように
暑いとか雨が嫌とか
天に文句は言わない
友人を思い出した朝
今年の夏は暑いかな
ふと私が思ったのは
文句ではないですよ
亜麻の花が笑ってる
あの人がくれた夏色
『繊細な花』