花を探して
花と遊ぶキミを探して
ボクを見つけたのは誰
足音静かに近寄る子供
人間と遊ぶ時間はない
他へ行ってくれたまえ
遠くに舞う純白のキミ
なんて麗しい姿をして
今行くから待っていて
抜き足差し足忍びよる
子供は網を振り下ろす
ほんの一瞬風が吹いた
ボクの身体は風に乗る
子供の帽子は風に飛ぶ
新緑が眩しい季節には
風の子供が元気に遊ぶ
今日も優しい風が吹く
『モンシロチョウ』
優しいあなたのこころの中に
いっぱいに詰まっているもの
大切なもの、必要のないもの
コットンキャンディみたいな
ふわふわな白い雪をあげるよ
要らないものは溶けてしまう
大切なものだけ、残るように
軽くなると歩きやすいからね
『忘れられない、いつまでも。』
歌を忘れた鳥たちが
美しい声で囀るのを
木は知っていました
命に時間があるのを
天は知っていました
昨日より今日の日が
輝いて見えることを
私は知っていました
砂時計がさらさらと
静かな音色を奏でて
今どう生きるのかを
教えてくれるのです
『一年後』
シャボンの玉が
ふわりと飛んだ
あの娘へ届けて
南の風に乗せて
虹の光を見せて
さくらんぼの色
赤く染まる頃に
はじけて消えた
小さな私の物語
『初恋の日』
ひとつが終わり
ひとつが始まる
空は青いままで
花は風に揺れる
ふたつあるなら
愛が呼ぶ方へと
飛んで行きたい
『明日世界が終わるなら』