白くて小さなふわふわが
空から幾つも降りてきた
少し早い贈り物を連れて
秋の風がイタズラに笑う
この季節はキミを思うよ
元気でねそれだけだけど
あの人に届けておくれよ
温もりを思い出すように
秋の風がイタズラに吹く
ボクのこころの中に吹く
冬が来る、キミは来ない
見えない月の光が照らす
凍えそうなこころの奥を
『秋風』
ゆきが降ってきたよ
空が悲しい色をして
誰のことも
思い浮かぶことなく
ただ悲しい色をして
『また会いましょう』
心が呼ぶほうへ
愛が呼ぶほうへ
求めているもの
探しているもの
価値観の違いで
離れていくひと
さようならキミ
ボクは穏やかに
過ごしたいだけ
ボクの人生には
必要がないもの
『スリル』
きっと誰もが持っている
見えないけれど必ずある
この土地で歩むようにと
隠されたものなのだろう
翼はね飛ぶ為にあるんだ
飛び方を忘れただけだよ
キミが強く願った時には
大きな翼が見えるはずだ
はばたく準備が出来た時
美しい翼が見えるはずだ
輝ける場所は何処なのか
自分自身だけが知ってる
何事も諦めてはいけない
信念は岩をも動かすのだ
『飛べない翼』
パンパスグラス
ススキのような立ち姿
班入りの葉が美しくて
これが欲しかったのと
実家の庭に招き入れた
母はとても嬉しそうだ
ガーデニングが趣味で
朝から晩まで庭にいる
石蕗の花が咲いたのと
床の間に生けた写真が
夜遅くに送られてきた
秋の終わりに咲く花で
霜が降りると蕾のまま
終わってしまうらしい
何年かぶりに見れたと
その文面から喜ぶ姿と
慌てて家の中へ入れた
母を思い、ふふと笑う
庭にある草花のお陰で
母の人生も彩りがある
有り難いことなのです