おばあちゃんが好きでした
笑顔がチャーミングでした
ソファーでボクが寝てると
布団を何枚も掛けてくれた
おばあちゃんが好きでした
夜中に眠れなくなった時は
おばあちゃんの部屋へ行き
一緒に眠ってもらいました
ボクが大人になる頃のこと
おばあちゃんは旅立ちます
見えない世界へ引越します
おばあちゃんは生きてます
ボクの心の中でいつの時も
おばあちゃんが笑ってます
大きな向日葵の花のように
美しく咲き誇ってるのです
そうしてボクも笑うのです
『子供のように』
誰もいない教室に
キミとふたりだけ
茜色の空に変わり
キミとふたりだけ
触れることもせず
視線を交わした日
特別になったのは
誰もいない教室で
キミが見せた横顔
茜色の空に交わる
夕陽に溶けてゆく
『放課後』
ふわりとゆれる
レースがゆれる
キミはいそいで
つかまえにゆく
かぜのおなかと
ころころわらう
キミをみつけた
かぜのこどもは
ふわりとゆらす
レースをゆらす
くるくるくると
まわってあそぶ
まどをあけたら
あきかぜふいた
ふわりとゆれた
おもいでつれて
『カーテン』
歩いてきたのです
一歩一歩踏みしめ
歩んできたのです
重たい荷物は全部
置いてきたのです
ボクは出逢います
キミに出逢います
置いてきた荷物を
大事そうに抱えて
これは玉手箱です
蓋を開けますよと
にっこり笑います
ボクは思うのです
キミがいるのなら
どんなかなしみも
変えてしまおうと
消してしまおうと
流れゆく涙と共に
ボクは歩くのです
キミと歩くのです
『涙の理由』
雲の切れ間に
差し込む光り
僕は目を瞑り
深く息をする
音が遠去かり
光輝く繭の内
浮かんで消え
消えては浮ぶ
ただ其を見る
何もかも忘れ
雲の切れ間に
思い出すのは
『束の間の休息』