8/9/2025, 1:36:28 PM
涼しい風にふかれただけで
夏にやさしくなれた、午後
7/21/2025, 2:06:45 AM
それは空を見上げること
それは風に吹かれること
それをただ感じること
そのままを受け取ること
今を生きる
7/17/2025, 9:54:12 PM
この世にたった一本だけの木があったとしたら
その木が風にそよぐのを
その枝が空に伸びていくのを
その葉が季節ごとに彩られるのを
みんなが見にくるかもしれない
やってきた人々のために
誰一人として取りこぼさないよう
木は世界に唯一の木陰を作り出すだろう
北に南にと揺れる木が
やさしい陰影を地面に落とし
人々を祝福するだろう
揺れる木陰
7/13/2025, 4:02:39 AM
風が僕の体を撫でていって
硝子の中の鈴が音を立てた
海が香るように
空が照らすように
僕も夏の音を奏でていよう
風鈴の音
7/10/2025, 10:29:21 PM
あたしはトマト
今、あなたの口に放り込まれて
噛みつぶされて、喉の奥に沈んだ
ここから長い旅が始まるのかしら
バラバラになったあたしの体は
この暗いトンネルを流れていく
あたしだった一部にさよならして
めいめいの行方に想いを馳せる
どこまでも進むのか
どこかにとどまるのか
生き続けるのか
終わりがあるのか
あたしはトマトだった
果てしない魂の冒険の中にいるの
次もその次もトマトかしら
何であっても、あたしはあたしなのよ
冒険