「遠くの声」
私は生まれながら耳が良かった
心臓の音も、遠い所に居る人達の会話も聞こえる
でも私は目が悪かった
これも生まれながらのことだ
目が悪すぎて周りがほぼ見えてない状態だ
だから周りの音を聴いて行動するようにしている
ある日、遠くから私を呼ぶ声が聞こえた
「⬛︎⬛︎ちゃん!今から一緒に遊ぼー!
「いいよー!なにするの?
「かくれんぼ!
「いいね!やろ!
私が鬼になった
10秒数えて探していた
でも見つからない
目が悪いから見えてないだけかもしれないけど
音が聞こえない
次の日
「⬛︎⬛︎ちゃん、全然見つけれてなかったよ!
次、がんばって!
「...
この子の心臓の音を聴いた
鼓動が速い、多分この子は嘘をついてる
「...嘘付いてない?
「...
「今言ってくれたら許すから
「...ごめん...勝ちたかった...
「別に怒ってる訳じゃないからね!大丈夫だよ!
正直に言ってくれてありがとう
「...うん!
この子とずっと一緒に遊んだ
今日も聞こえる
遠くからの声
私は幻聴なんだ
「元気かな」
「⬛︎⬛︎、元気かな
そんなことを言っていた日はいつだろう
「その子ってどんな子なの?
「⬛︎⬛︎は明るい子で、なんでも話を聞いてくれる
優しい子なんだ!
「へー、一度会ってみたいなー!
「⬛︎⬛︎もきっと会いたいって思ってくれてるよ!
「うん!
最後に⬛︎⬛︎に会ったのはいつだろう
「⬛︎⬛︎?
「...
「なんでそんな所にいるの...?
「...
「答えてよ...
「...
なんで...
疲れたの、話を聞くことに
...⬛︎⬛︎?
どーしたの?
...いや、私もそっちに行きたいなって...
だめだよ来ちゃ、まだ早いからね!
...わかった...
こっちに来るなら、やるべき事をやってから来てね!
うん...
やっば時間きてるわ、じゃあね!
なにも言わずに手を振った
「やるべき事」...それは...
...⬛︎⬛︎、やるべき事やったよ
おめでとう!だけど、まだ終わってないんじゃない?
...
やるべき事、それは「生きること」だよ!
それができてからこっちに来てね!
...どうして
話ならいつでも聞いてあげるからさ、頑張ってね
私はまた呟く
「⬛︎⬛︎、元気かな
「遠い約束」
「夢の中へようこそ!
「貴方達は誰?
「私達は夢の中の住人なんだよ!
「...よろしく
「夢の中に入ると約束を叶えてくれるって聞いたけど...
「その通り!
約束の叶え方は、噴水にコインを投げ入れて
願いを言うだけ!簡単でしょ!
「結構簡単だね
「そーなんだよね!さっそくやってみる?
「うん!
コインを投げ入れた
「...歩けるようになりますように
「...
「...よし
「...これで約束ができたね!でもね、
自分も努力しないと約束は叶わないんだよ...
「じゃあ約束が叶うように私頑張るね!
「うん、頑張ってね!
「...そろそろ起きないと!ばいばい!
「ばいばい!またきてね!
一人の少女が夢の中から去った
「...
「...嘘つきめ、約束しても叶わないだろ...
「でもみんなを元気付けないと...
「しかも、『またきてね!』って言ってたけどここには
もう来れないって...
「...
「元気付けることはいい事だけど、
嘘をつくのは良くないぞ
「...だって私が『人間』だったとき、みんな私を見捨てて
誰もお見舞いに来てくれなかったんだよ!
「...
「...嘘でも元気付けであげたかったんだ...
「空に向かって」 ⚠︎この話はフィクションです
最近流れている噂話がある
この街で一番高い山に登り
空に向かって叫ぶと
死者と会話できるという
でも、会話できる引き換えに
縺?縺?@繧≧?がいるらしい
その事を知らない子供たちは
次々と行方不明になっている
だがしばらくすると帰ってくる
理由はわからない
だから皆山に近づかないようになった
「なーなー、あの山の噂知ってるか?
「あー知ってる、知ってる。
「今度行ってみないか?
「...なんで?
「暇だから。
「あっそう...
...なんか行くことになった
「うわ、怖すぎ...
「...てかなんで俺も連れて来られてんだよ...
「道連れだからな、あと俺の盾。
「最悪すぎる...
山の頂上まできた
「うわー景色良
「...
「...大丈夫そ?
「...
「え、死んでないよな?大丈夫か?
「......て...
「ごめんなんて?
「...た...助けて...
光が差し込む
「お、おい、大丈夫か!
「死者と会話しにきたのか
度胸のある奴だな
「...閾ェ蛻?′逕溘″縺ヲ縺?k荳也阜縺ォ陦後″縺溘>
「...そうか、ならこっちへ来い
光の中に消えていった
残っていたものは⬛︎⬛︎の血痕だけだった
「...あれ、あいつは...
(大丈夫だ、噂によると何日か経ったら帰ってくる
はずだ...でも噂には血痕とかはなかった...)
何日経っても⬛︎⬛︎は帰って来なかった
この事をみんなに言ってみても誰も信じてくれなかった
山には立ち入り禁止の看板がたててあった
よく見るとその隣に山の名前が書いてあった
それを見た⬛︎⬛︎は背筋が凍った
「願死山」
「はじめまして」
「はじめまして!私は⬛︎です!
よろしくお願いします!
「...
「ところでお名前をお伺いしたいのですが...
「...え、俺?
「はい
「俺は⬛︎だけど...
「⬛︎さん!よろしくお願いします!
「実は私、短期記憶障害なんです...
「まじか
「だから⬛︎さんの名前を忘れてしまうかもしれません...
「...それなら、持ってるカメラで写真撮ったら
なんかあった時に思い出せるんじゃねーの?
「たしかにそうですね!じゃ写真撮りましょう!
(いまからなんだ...)
次の日...
(⬛︎居ねーかな...)
「...っ!やめてください!返してください!
(⬛︎じゃん。なんかめんどくさそうな奴に
巻き込まれてるし...)
「なにこのカメラ、だっさw
今にも壊れそうじゃねーかw
「...っ!
「はいはい、そこまでー
「誰だお前
「名乗る程でもない...
「は?
「いやすいません、遊んでましたわ
「遊ぶな...
「えっとー⬛︎です
「え
「いやだから⬛︎です
「...まじか、逃げよ...
「...なんで?
「えっと...どなたでしょうか...
「...はじめまして、かな?
「はじめまして...私は⬛︎...えっと私達一度会ったことが
ある気がするのですが...
「...まぁそうだね。君のカメラを見たら
思い出すと思うよ...たぶん...
「...!
「思い出した?
「⬛︎さん...?
「当たり!流石だなぁ
「えっと、一つ聞きたいことがあるんですけど
いいですか?
「どーぞ
「なんかさっきめっちゃ圧かけてませんでしたか?
「...いや
「...
「...まぁ俺は元々神の使いだったからね...
おそれるのも無理はないよ...圧はかけてた...
「....神の使いだったんですね...
「うん...てか さん付け で呼ばなくても良いよ
「本当ですか!じゃあ ⬛︎くん はどうでしょうか!
「...
「...どうしました?
「...俺、女なんですけど...
「...え