静月涙花

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4/20/2023, 3:49:28 AM

お題『もしも未来を見れるなら』

例え未来が見えたとしても…僕はきっと見ない。
見たくないと言えば、嘘になる。いや…少し違うな…
見るのが怖いのだ。
自分が幸せになれるとは限らないから…。
「ねえ、君は未来を見れるなら見る?」
「未来って?」
「いや…わかんないけど、未来は未来だよ。」
「ん〜…見ない。」
「何で?」
「だって…」
上手く言葉に出来ず考え込んでいるようだ。
「なんて言うかさ、一緒にいるだけで幸せだから。一緒にいれば幸せになれるでしょ?それに不幸があっても二人で乗り越えれば、さらに絆が強くなると思うんだよね。」
真面目に小っ恥ずかしい事を言い放った。
でも、それは自分も同じ思いだった。
こういう時、ポジティブに考えられる彼女が羨ましい。
「なんか変なこと言ったかな?」
「いや、恥ずかしいこと平気で言うなと思ってさ。」

2/27/2023, 9:49:01 AM

お題『君は今』

白くて背の高い花。
あの花が咲くと僕は君を思い出す。

あの花が好きだった君に縁起が悪いから摘まない方がいいと言うと、
「こんなに可愛いのに、縁起が悪いの?」なんて言って、
ずっと見てたね。
僕は最期まで言えなかったけど君のことを想っていました。
お見舞いに毎回詰んでいくと
「縁起が悪い花なんでしょ?私は好きだけど…」
なんて言ってたけど本当は貧乏になるって言われてるだけなんだ。
だから、入院してる時だって僕は詰んで行ったんだ。
それに気付いてたかな?
遠いところに行った君とはもう会えないけど、
僕の想いは届いてたかな…

あの花…ハルジオンの花言葉は追憶の愛
僕にとっては貧乏草なんかよりも
そっちの意味合いの方が強かったのかな
今でも君を想い続けてるよ。

2/23/2023, 1:18:47 PM

お題『Love you』

「私は貴方を愛している」
そう、あの時から少なくとも私なりにそう思いっていた。しかし、大人のいう「愛」と比べると、それはどれほど幼稚なものなのだろう。
13年の時日を想い続けてきたが、人を愛おしいと感じたのは初めてなのだから。子供の私が言葉にするのは烏滸がましいのかもしれない。

それにしても、全くおかしなものだ、この言葉を前にすると人は臆病になってしまう。深呼吸の後、息を一つ飲み込み覚悟する。

13年前、ここで一緒に遊んでいた、あの男の子へ…
「昔、ここでよく遊んだ日のこと覚えてますか?」
貴方は驚いたようにこちらを見ていた。やはり、私だと気付いてなかったんだ。何となくそう感じていた、じゃなきゃ、邪険に扱ったりしなかったと思うから…

「ここで初めて私に声をかけてくれた時から貴方が好きでした」
「貴方とここでの時間は私にとってなによりも宝物でした」
そして…
「貴方はどうかわからないですが…私は貴方の事を愛し続けていました」

そう、あくまで「私は」なのだ。
貴方が私のことを想っていてくれてたとは限らないから。
この永遠のように長い一瞬が早く終わって欲しい。

しばらくして涙が溢れてきた。正直、何と返答を貰えたか覚えていない。
ただ、今は溢れんばかりの想いを今まで溜め込み、やっと言えた私を褒めてやりたい

その後、波乱万丈ながらも二人で幸せになったのはまた別の話だ。

2/22/2023, 12:13:45 PM

お題『太陽のような』

貴方はまるで太陽のように輝いていて、明るい世界でも一際輝き続けている。

あなたが太陽なら、私は月がお似合いだ。綺麗とか、褒められた意味では無い、むしろ太陽の貴方がいなければ輝くことが出来ない。

私の様な薄闇でしか生きられない人間にとっては眩しすぎて、直に見つめることは出来ない。

だからそんなに、私を見つめないで?私の哀れさを、心の醜さを実感してしまうから…

太陽のような暖かな笑顔を向ける貴方に、私は相応しくない。
太陽と月みたいに、私は貴方を頼ってしまうから…