5/26/2024, 3:09:58 PM
『笑う月の唄』
お婆婆がジグザグ道を歩くから 今宵は月が笑うよ
薄暮で電信柱が佇んで 今宵は月が唄うよ
僕も笑おう 僕も唄うおう 他人が見てるよ はにかんで
5/26/2024, 2:23:43 AM
『レインコートは雨のプールに』
まるで号哭のような雨の中 レインコートで歩いてる
マリメッコのテキスタイル 今はあまり関係ない
パンを買いに出かけただけなのに 街に未曾有の雨が降り注ぐ レインコートに尾鰭がついて 私、魚になりそうだ お水の暮らしはどうだろう? 立ち直れないくらいにスニーカーが濡れている
5/24/2024, 10:28:03 PM
『幼年期』
幼心にみる雲は 不安な気持ちのかたまりだった
もやもやだとかざわざわだとか 音をたてながら宙に浮く 公園は楽しい だけどその楽しさは漠然として
はっきりしないのだ すべり台の手すりが僅かに熱を持つ 空を見れば 私の作った不安の雲がまた浮かぶ
もやもやうかんで ざわざわきえた
5/23/2024, 5:31:57 PM
『レモンキャンディ』
気がつけば 朝は空白で 目覚めた記憶がまるで無い
口に残る僅かな酸味 それを手がかりに旅に出よう
私の胸元 黄色い刻印 カットソーに付いた染み
5/22/2024, 4:23:32 PM
『また明日』
『またね』と手をふる あなたの姿がゆっくりゆっくり遠のいて 雲の唸りを聞きながら 無人駅でぼーっとしている 次がある あなたと二人の日々が続く