天坂えみる

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7/6/2023, 11:46:41 PM

         『徐行運転』
徐行運転はノスタルジーだ ぼやけた頭 少しの眩暈
僕は今泣いてるんだろうか 上水路にあの日の友達
影になった思い出はなんだかはしゃいでいるようだ
ありったけのコインは偽物だけど たった1枚の百円玉は本物だ ペットボトル 炭酸飲料を分けあって 冒険に出かけたんだな 見通しの悪い交差点 青信号が僕を囃し立てている

7/5/2023, 1:09:00 PM

         『夕星』
優しさにかまけて だいぶ眠ってしまったらしい
暫く気持ちが行方不明なので 牛乳を飲むことにする
うっすら光る夕星だ 密やかに夜が始まるんだ 多分眠れないから 君の手を握っていよう 貨物列車が余分な荷物を捨て去って走る やはり大切なものだけ残っている 言葉にしなくても残っている

7/4/2023, 11:54:26 PM

         『通学路』
通学路をゆく 太陽が自慢げにコンクリートを照らしてる 道端で出会うゴキブリは奇妙さの欠片もなく
私とあまり変わらない気がした 友達が歩いてる プールバッグが新しくなってる 友達のことは好きだけど 根も葉もないウワサ話しは聞き流すことにしてる
空を見上げて 昨日夢に出てきた神様のことをふと思う 神様だけが知ってることがあるらしい それはそれでなんだかずるいな

7/3/2023, 11:14:02 AM

         『鉄橋』
途中下車 プラムを齧り 道を行く オロナミンCの看板ひしゃげる トタン屋根にはお決まりの猫の昼寝
土手まで歩く一人きり 鉄橋を列車がいくよ 『おーい』と手を振り 落としたプラム すかさず鳶が盗ってった 葦が揺れる 風に揺れる 橋の下 また一人  時計を持たぬ旅人が少憩している

7/2/2023, 9:15:17 PM

        『歩いて5分』
無条件に汗を呼ぶ まだ家から歩いて5分 煮える身体にそよ風吹くと 夏の匂いに痺れてしまう 幾多の思い出も連れ立ってやってくる にくい風だ 自転車 花火 大混雑 海に飛び込み もう一度 自転車。。 
目的を一瞬忘れる 夏の匂いの不思議な力

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