6/11/2023, 1:05:21 AM
『雑記帳』
慌てふためきインクが滲む やりたいことの半分もできてない いやいや、やりたいことの半分もできたんだ 脳内会議はなかなか終わらず 昼食の時間ですよ
乾いたインクが冷静に 明日があるよと僕に耳うち
そうか、明日があるか 明日よ明日 何だかどうもありがとう
6/10/2023, 6:17:32 PM
『朝の小鳩』
夜よ明けるなと閉じた目は 朝の小鳩に突かれて
目を覚ます 瞳が少し濡れているまだ私が続いている
舌に触れるといくらかしょっぱい 海を感じて波を感じて ああ、食べたいなハムエッグ ああ、言いたいなおはようのひと言を
6/8/2023, 11:53:58 PM
『三叉路』
四辻には悪魔がいると皆が言う 三叉路には何がいる? ナイフを持った少年がいる カレーパンを持った僕がいる ナイフとカレーパンは対話する しゃがみ込んで対話する 僕らは全て投げ捨てて 紙風船になっていた 尊いという言葉で片付けないで 地べたの感触はもう嫌なんだ
6/8/2023, 12:02:41 AM
『ほろ苦い』
焦げたトースト ママレード 一口齧ってほろ苦い
もう君ともお別れなんだな 他愛のない朝食 美化するわけじゃないけれど 雨上がりの朝 蝶々は飛び立つのに気苦労してる 私は終末感ってやつに酔っているだけ きっとなぞり書きの明日もそつなくこなすだろう そうきっと
6/7/2023, 12:01:46 AM
『ウォルターの冗談話』
昨晩のホラー映画の余韻が残る朝 意味もなく鳥肌をたてている 洗濯機が嘲笑う 不吉な予感だ 怯えるほど空が蒼い それは晴天だ ハンケチが仄かに赤い
それはケチャップだ 雨は降らない 降るのは鳥の糞
じつに華麗にそれをかわして 踏んづけたのは犬の糞
太陽は笑ってる 私もそうだ笑うしかない