天坂えみる

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2/11/2023, 11:52:02 AM

      『この場所で息をする』
私の心が疼く時 言葉はなぜか降り積もる 積雪を掻き分けて適切な何かを探す 再びあなたに逢えたなら
私は何を伝えよう 言葉はナイフ刺し違う事が怖くって 散弾銃のように喚き散らしてしまうのだ そんな時にも月はきれいで 夜はこの星がつぶらなことを教えてくれる だからその場所からそっと離れてこの場所で息をしよう 深く深くできるだけ裸になるように

2/10/2023, 5:47:08 PM

        『例えば彼女の』
例えば彼女の花の植え方 紅茶に入れる角砂糖の溶かし方 もっと言うと服の上下の配色センス 誰もがみんなおかしいと感じている 彼女に面と向かっておかしいとは言わないが 裏で口を合わせて彼女のことを3時の紅茶のあてにしている 例えば私の花の植え方 紅茶に入れる角砂糖の溶かし方 もっと言うと服の上下の配色センス 彼女のようになれたらいいとほんの少し模倣する 彼女に面と向かって素敵だよとは言えないが いつか彼女と3時の紅茶を飲めたらいいなと思ってる

2/9/2023, 4:44:38 PM

      『何でもない日の花束』
蒼白い日々の行列 中間地点で皮を剥ぐ めくれた表皮に未来の斑点 冒険と称して何でもない日に意味を与える 無造作に集められた花達が束になり 今日は記念日と歌い出す 全ての何でもない人々が 生きてて良かったと思えるように

2/8/2023, 3:21:04 PM

        『スマイル』
とっておきのスマイルを朝市で競り落とす 裏表はわからない ただ第一印象は完璧だ どんな人でも悪い気はしないだろう スマイルをさらに競り落とす
裏表はわからない気にしない スマイルの大量の生産だ 利用しよう利用できるうちに そしてあれよという間にスマイルは0円になってしまった

2/7/2023, 9:21:39 PM

      『どこにも書けない詩』
待ち人達は書く 一雫の希望の詩を 餌を求めるひな鳥のようなその詩は承認欲求の海を海月と泳ぐ
どこにも書けない詩もある 顔から火が出るほど恥ずかしいので 冷凍庫の奥に置いてある 捨てればいいのに置いてある 

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