1000年先も君といられるだろうか。
生まれ変わりを繰り返して、君とまた一緒にいられるのだろうか
そう考えていると時計の針が24時を指す
寝なきゃと思ってLINEでお休みと言おうとしたら、
俺らはどれだけ生まれ変わっても、一緒にいられるのかな。
というようなメッセージが送られてくる
私はクスッと笑ってしまう、考えてること同じなのかな。と思ったから。
私は聞く、
1000年先も私たちは一緒にいられるかな、と。
君はすぐに返事を返してくれる。
分からないけど、俺らならいられるんじゃないかな。
と。私はやっぱり君のことが好きだ。君は私のことをどうやって思ってくれるのだから。
君の返信を見た瞬間私は思った。
私たちなら絶対、1000年先も一緒にいられるだろうと。
一瞬、私がラインを開いた目的をわすれかけたが、すぐに思い出し、
もう夜遅いから寝るね。また明日、という内容のメッセージを送る
うん、また明日!君はこう送ってくる。
ー未来の私もこうやっているのだろうか。
未来がほんの少しだけ、楽しみになったな。
と思いながら私はベットの中に入る。
ー1000年先もー
私は生まれつき、目が宝石だ。
最初は目だけだったけど、最近は顔全体に広がってきて。
私はその時気づいた。
ー宝石になるにつれ、私の中の記憶がなくなってゆくんだ。
君にこの事を伝えるのが嫌だけど、君のこと、突然忘れたんじゃあ、君も驚くだろうし、言っておくか。
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全てを君に話した。やはり君は唖然とした。
仕方ない。これは私が悪いのだから。
と思っていると
「来て欲しいところがあるんだ。」
と言って、私のことを引っ張って、とあるところに連れてゆく。
まさか…とは思ったけどさすがに違うようだ。
まあ当たり前か。どうせ忘れることを言っても意味は無い
そこは花屋だった。何故だろう。今日は私の誕生日では無いけれど
君はタタタッっと走ってこっちに向かってきた。
その手には、小さな青い花束を持って。
「これって…」
「勿忘草。花言葉は私を忘れないで、誠の愛、真実の愛」
「わぁ…」
「さっきの話聞いた時に思い出してさ、この花が枯れたりするまで
その、俺の事愛したり、覚えてくれるかな。」
私は俯きつつも言う
「何を今更。私は君とのことは日記で書いてあるし、君のことはずっと愛すよ。」
前を向いたら、君が泣きながら私に抱きついてくる。
ごめんね。心配させちゃったね。
と私は君を慰める。
私はその花束を抱えて早速とある作業に入る
枯れない綺麗な花
プリザーブドフラワーを作るために
君をずっと覚えるために、君を愛すために
なんていう理由じゃない
君との思い出を
もっと色鮮やかにするために。
私を忘れないでなんて、
忘れるわけがないじゃないか
プリザーブドフラワー、勿忘草を見つめながら私はそう呟いた
ー勿忘草ー
私の家の近くにある公園のブランコ。
君と一緒に漕いでたな。
君は少し危ないけれど、ブランコから飛び降りてたな。
私もそれを真似しようとしたけど、転びそうな気がしたからやめておいたんだっけ。
ふと思い出して、私は君にその話をした。
そしたら、君はすかさず私の手を掴んで言った。
「また行ってみようか!」
と君が笑いながら言うもんだから、
「うん!」
と私もつられて笑いながら言ってしまった。
そして、その公園にやってきた。
あの時と、全く変わってないな。
君は
「おーい、早く隣来なよ〜!」
と私を慌ただしく急かす
「分かった〜!」
私は小走りでそこに向かう
キイィ、キイィ、と少し怖いけど、心地いい音が鳴る。
「ねえ、私達がこんなことしたのっていつぶりだっけ?」
「覚えてないなぁ」
「私もぉ」
という何気ない会話をしていたら、
「海夜はさ、俺が嫌なことされて、ほんとに病んでる時だって、怒ってる時だって、
何時でも相談に乗ってくれんじゃん。」
「そうだね」
「海夜って、そういう事、俺とかに相談しなくていいの?」
と言われた瞬間
私はブランコから飛び降りる
「確かに私はあなたみたいないい人たちに相談しよう、とは思ってるけど、
今は、そんなことどうだって良くなってきてる。」
「でも、」
「言いたいことは分かる。私はココ最近、感情が表せなくなってきてるよ。
だけど、君はこんな私を許してくれたじゃん気味悪がないで接してくれたじゃん
その時から、私はそんなこと考えなくなってきてるよ。」
「そうだね…」
「だから、私も君をそういう感情から救いたいって思って、そうしてるんだ。」
きれいな夕日をバックに、私は笑う。
「もう帰ろっか。流石にもう暗くなってきちゃうし……」
「うん、そうだな。」
「行こー!」
と言って、君と手を繋いで一緒に帰った。その間私は考えていた。
(私は、いつまでも君の味方だからね)
と…
ーブランコー
旅地の果てには何があるのだろう。私は分からない。
まだ、そこに辿り着いていないから。
だけど、私は旅路の果てなんてないと思うんだ。
私が死んだとしても、誰かが私の旅路を繋いでくれると思うから。
ー旅路の果てにー
君の誕生日、何を届けよう。
君は絵を描くのが好きだから、画材をあげようか。
それとも、君の好きなキャラクターのグッズでもあげようか
そう考えていた。君がどんな反応をするのか楽しみだ。
だけど、使われなかったらどうしよう、大事にされなかったらどうしよう
過去の記憶が私の頭に蘇る
私は後悔しないだろうか。そう考えてしまう
私はそう考えた後、思い出した。
君はそんな人じゃないとを君がそんなことをする人じゃないことを
それを思い出したら、さっきのことはどうでも良くなった。
さあ、ネットで君が喜びそうなものを探そう。
あ、だけど、転売のものを買っちゃダメだね。
と考えていた
それと、君がプレゼントを貰った時の満面の笑みを
あなたには、
とっておきの、プレゼントを届けたいな。
ーあなたに届けたいー