8/19/2023, 6:21:14 AM
鏡の世界に入りたかった。わたしの常識が通じない世界に行きたかった。もっと自分の限界を、高くしていたかった。
#鏡
8/17/2023, 1:36:10 PM
想いが散って、何度も考えた。諦めなくちゃいけないことは、誰の目から見ても明らか。あの子から奪うなんて、到底許されることでは無い。ダメって思えば思うほど、わたしの想いは抑えられなくなっていく。あの人とずっと一緒に居たい。それだけが頭をぐるぐる回って、わたしの日常を壊していく。壊れていっていることはわかっているのに、何故か感情はずっと心に存在する。そんなわたしが、ひどく気持ちが悪い。けれど少し、心地よい。
#いつまでも捨てられないもの
8/16/2023, 4:10:36 PM
中学の卒業式。母は泣いた。あなたも大きくなったねぇ、と号泣した。まだまだこれからだよって苦笑した。「〇〇高校行くなんて、流石のお子さんですね」と言われる母を見て、わたしはずっととびきりの笑顔を浮かべていた。
高校の卒業式。わたしは泣かなかった。これからどうするつもりなの、と母が責める。もう、わたしはお荷物であった。「うちの自慢なんです〜」なんて言ってくれる母はどこにもいなかった。努力不足による出来損ないを、母は必要としてくれなかった。
#誇らしさ
8/16/2023, 4:06:58 AM
月明かりが水面で揺れる。だだっ広い水面なのに、月明かりはほんの少し。僅かな月明かりですら消そうとするように、船がスゥっと通った。
#夜の海
8/14/2023, 1:04:39 PM
生温い風が左頬を撫でる。海風を感じる。海水浴をする人たちを横目に、わたしは浜辺の隣の道路を進む。時速10kmは、遅くもなく早くもない。何度も車に追い抜かされる。あの人が得意だからかもしれないけれど、なんだかオーボエの音が似合う風景だ。あの人に会うために、わたしはグッとペダルを踏み込んだ。
#自転車に乗って