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4/20/2024, 1:07:46 PM

何もいらない


生きていく上で必要なもの以外は、何もいらないと本気で思っている。

買い物をするのには車がないと不便だ、と思う程度の田舎に生まれた。もちろん、外食店だって家の周りにはないし、娯楽施設なんてもってのほかだ。
小学校と中学校は徒歩30分の距離にあり、高校もバスで1時間くらいの総合学科の学校。
大学は、あまり長く勉強したくはないけど高卒で働くのはなんか違う、少し家から出て見たいというだけで、県立で全寮制の短大に通った。
地元の中小企業に就職して後輩もできて、順調とは言えないけど、取り敢えず辞めずに仕事を続けている。

私のように、毎日をただ浪費するように生きている人間なんて他にもいるだろう。むしろ、そういう人の方が多いのではないだろうか。
今、それなりに仕事があって、貯金も少しはできている。一人暮らしは寂しいけれど、ネットに繋げば面白いものはゴロゴロ転がっていて退屈しない。

少し歩けばコンビニやスーパーがあるような、都会での生活は想像がつかない。そんなものはいらない。買い物なんて週1回で問題なく生活できる。
アイドルや推しのイベントがある都会で暮らしたいから頑張るとかもない。そもそもイベントとか行ったことないし。そう思えるほどの推しもいない。いらない。

嘘。

小学生の頃から、ずっと嘘ついてる。
勉強が理解できなくて、覚えも悪くて、兄姉にどうせ教えてもできないって馬鹿にされて恥ずかしくて泣きそうになった。だから勉強は嫌いって言って避けた。どうせわからないからって、自分のことも考えなくなった。担任の先生には、学年が上がるのが心配ですねって言われた。
友達が、大好きな絵師さんに会えるイベントがあって、感動して泣いてしまったって言ってた。他にもいろんなイベントにたくさん参加できるように、都会に住みたいって言うようになった。すごいなって思ったけど、同時に自分にはないなって羨ましくもなった。思わず涙が出るような、好きと言う感情を持てたことはない。憧れもない。そのために頑張ることもしない。悔しいような置いて行かれたような気がして、友達にその絵師さんの絵を見せてもらった時、馬鹿にしてみた。肘鉄くらった。こいつ空手やってたわ。

中学生では運動部がいいけど、ガッツリは無理だなって考えで卓球部に入った。部活内で万年最下位争いして、試合はいつも初戦敗退。頑張っても無駄だし、楽しく遊べたらそれでいいじゃんって、必死にやっても悔しい思いしかしないならそんなのいらない。って。練習は真面目にやってたけど、それ以上のことはしなかった。才能ないし。いらないし。上位の人には、なんだコイツって目で見られてた。

高校も、大学も、就職してからも、周りに流されるままに、適当に気楽にやってきた。嫌なことがあったら忘れるようにしてたけど、結局忘れられなくて、自分には才能がないから、めんどくさがりだから、努力なんてすごいこと、できないししたことないって言って誤魔化した。


何もいらない。優秀な頭脳も、絵や運動の才能も執着も、競争に必要な努力も、都会への憧れも。
私が生きていく上で、それらは必要のないものとしてきた。そうやって嘘をついてきたから、今更、何もいらないと本気で思っている。

4/16/2024, 4:08:15 PM

夢見る心

いつも前を行く君は、どんな顔で夢を語っていただろう。

「私の夢はね!」

振り返る君の顔は、逆光になってしまっていてよく見えなかったと思う。

まだ若い君と、お互いの夢を言い合って笑っている。




夢を見ていた。若い頃の記憶を、夢として見た。
今、前を歩く君はいない。

「僕の夢を聞いてくれるかい?」

君と2人、歩く道。
夢見る心は、これからもずっと変わらない。

4/14/2024, 8:23:07 AM

快い晴れの日

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お題は「快晴」
窓を振り返る
雲が一つもないことに気が付いた
気持ちの良い空
今日の天気は快晴