『君と見た虹』

あの輪っかに
向かってきみと
生きているんだね

半分しか見えないから
今は頼りなさげに思えて...

でも、きっと、
いつの日か輪っかになるんだ

『夜空を駆ける』

あなたは飛んだ
振り返ることもなく
一途に昇りゆく

かなしみの大地よ
かすかな思い出たちよ
そして愛しき子らよ

今とは誰にもふれず
何にも左右されず
夜空を駆け昇る

あなたは微笑んで
わたしも微笑み
そのあとにつく

『ひそかな想い』

あなたへの想い
忘れる夜の
凍てつく寒さを
そっと包むような
白く淡い悲しみ

風とともに
願い乗せて、今
あの人のところに
届けてほしい

あなたへの想い
しまう夜の
薄暗い窓辺を
そっと燈すような
白く淡い優しさ

風とともに
願い乗せて、今
あの人のところに
届けてほしい

『あなたは誰』


それでいいじゃないか

っと聞こえてくる


でもねぇ...と思いなやむ


また..それでもいいんだよ

っと聞こえてるんだ


あなたは誰よ..

あのぅ...また...来てくれるかな

『手紙の行方』

いつからだったろう

ガラスのかけらを

憧れと思い出したのは


いつからなのだろう

壊れたオブジェに

想いを馳せだしたのは


あぁ眩しすぎて

どこも眩しすぎて


光の透けぬ深海へ

真空の暗黒土へ