窓越しに
アイスクリームを食べようとしたら
羨ましそうに眺めている子供と目があった
一瞬時が止まった
大の大人が
小さな子供を目の前にして
アイスクリームを頬張っていていいものかと
『こっちは暑いんだ
休みの時ぐらい食わせろよ……』
と思ったが
もしも食べる余裕もないくらい
子供が貧しくて
アイスクリームを食べてる人の姿を見ることで
暑さから免れようとしてるのであれば
果たしてそれはいかがなものかと……
「あっ‼」
子供の叫び声と共に
子供の視線の先へと目で追うと
アイスクリームが服にこぼれていた
「あっ‼」
慌てる俺
時は既に遅し
服にベッタリとこびりついたアイスクリームは
拭き落としたくらいでは落ちそうにもなかった
「やれやれ……」
俺は子供の視線に根負けして
ジェスチャーで店の中に来るよう合図した
「おじさん、こぼしちゃったね~
どこ見てたの?」
純粋なキラキラした目で見つめたくるから
言うに言い出せない
「ま、まぁいいから
好きなアイスクリームを頼めよ
食べたかったんだろ?」
ふと何気なく子供に問いかける
「えっ⁉いいの~⁉
おじさん、有難う‼」
キャッキャとはしゃぐ初対面の子供と
席を共にする
ここは深く聞かない方が身のためだろう……
とブラックコーヒーをすすりながら思うのだった
ーこぼれたアイスクリームー
やさしさなんて
あってもなくても同じもの
そんな風に思った時もあったけど
やっぱりやさしさあってこそ
地球は成り立ってると思う
でなければ地球は
戦争なり核爆弾なり
火山なり地球温暖化なりで
とっくに滅んでると思うから
やさしさなんて
甘く見ないで
ーやさしさなんてー
風を感じて、心が踊る
目蓋閉じれば、清々しい青い空
涙なんか、彼方へ舞い上がる
君を思う恋心
走って駆けて思いを繋げ
君に届け、この思い
ー風を感じてー
夢じゃない
夢じゃない‼
目が覚めたら午前9時半
夢じゃない
夢じゃない‼
朝早く起きる約束を
寝過ごしてしまった
夢じゃない
夢じゃない‼
頬っぺたつねった
めっちゃ痛かった
夢じゃない
夢じゃない‼
今更連絡したって
後の祭りだ
どうにもならない
どうか神様
時間を戻して
ー夢じゃないー
心の赴くままに
1歩また1歩と歩みを進める
どんな困難が降り掛かろうと
どんな険しい道に出ようと
心の赴くままに
気の向くままに
今日もまた道を歩む
今日は何をしようか?
宛のないぶらり旅も
たまにはいいよね
ー心の羅針盤ー