11/24/2024, 12:11:09 AM
嗚呼、ただ、落ちていく。
我が身を守る純白ノ鎧はとうに砕け、
己の非力さを嘆きながら沈みゆくのみ。
上に見えるは、にたりと哂う大きな口。
下に見えるは、雪のように照り映える果てしない大地。
乱暴に産み落とされた赤児のように、
我は地面に叩きつけられる。
身動きは取れない。
抗うことは許されない。
―――もう、助からない。
『ぷちゅ』
嗚呼、ただ、落ちていく。
一対の大きな柱が柔い身体を引き裂き、
我が肉体を形作る“ナニカ”が零れ落ちる。
それだけには飽き足らず、
大地は神の手によって掻き回され、
我が血肉の色に染め上げられる。
最早、我はまな板の上の鯉。
どう調理されるかは、天の定めに従う他無い。
嗚呼、ただ、落ちていく。
硫化水素の臭いが立ち込める大地に、
赤銅色の雨粒が降り注ぐ。
我は悟った。
これが我に課せられた定めなのだと。
これで、我が短き生涯は終わるのだと。
そして、天地は180度回転し、
我は光すら届かぬ暗黒の洞穴へ堕ちる。
嗚呼、ただ―――。
「これが卵かけご飯の気持ちなんじゃないかな。」
「お前、そんなこと考えながら食事してんの?」
2024/11/24【落ちていく】
11/23/2024, 5:24:10 AM
夫婦。
夫婦とは何だろう。
夫婦とは鎖だ。
愛でデコレーションされた呪いだ。
幸せとは一瞬だ。
幸せは不幸に転ずる。
喜びは悲しみに転ずる。
愛情は愛憎に転ずる。
要するに何が言いたいのか。
焼き芋食べたい。