枯葉
葉が赤や黄色に紅葉するのは、
やってくる冬の寒さを乗り越えるために、
葉が栄養を受け取るのをやめて、
木の幹に栄養を残しておくためなんだそう。
葉は自分たちを犠牲にすることで、
大元の木自身を守ろうとしている。
だから、枯葉はあんなに寂しい色をしているのか。
秋も暮れた頃に、娘と散歩をしていると
娘は落ちている葉っぱを嬉しそうに拾って、
私のところへ走ってきた。
木の上だと届かない葉っぱが、
手に届く範囲にあるのが、面白いのだろう。
枯葉は私にとっては寂しさを感じさせるものだけど、
娘にとってはわくわくとするものみたいだ。
10年後の私から届いた手紙
10年前の私へ
10年前のあなたは
どこまでも自由で、
時間の限り好きなことをして、
会いたい人に会って、友達と馬鹿やって、
青春を謳歌していたね
今の生活も悪くは無いのだけど、
あなたの今の煌めきはその時だけのもの
大切に心にしまっておいてね
これから先もかけがえのない宝物になるから
一方で、自分に自信がない一面もあって
それは今でもあるのだけれど、
誰かに愛されるなんて想像もできなかったね
彼氏や、結婚なんて縁遠いものだと思っていたよね
それに、すごく臆病で
子供を産むなんて夢のまた夢だと諦めていたよね
でも、今結婚して子供が産まれて、
今もう一人お腹に命が宿っているよ
安心して、あなたを愛してくれる人はいるし
歳を重ねると、少しずつ強くなっていけるよ
あなたが今心を痛めている悩みは、
今となっては頭の片隅に霞んでいるだけ
だから安心してあなたらしく生きていってね
今私は、その時には想像もしなかった
苦しみや悩みに襲われていて、
涙で枕を濡らす夜も少なくはないよ
10年後の私、今あなたは笑って生きていますか?
あなたからの手紙を待ち遠しく思います
今の私が過去の私に言ってあげられる
大丈夫という言葉を私にください
バレンタイン
バレンタインの季節
チョコレート売り場の
テンションの上がること上がること
私はチョコに埋もれたいくらい
チョコレートが大好き
売り場の色とりどりの
綺麗で可愛いチョコたちに
女性である私がときめいてしまう
バレンタインは
チョコレート会社の戦略
とよく聞くけれど
戦略だっていい
喜んで戦略に乗っかってやろうじゃないの
男性にあげるだけじゃもったいないや、と
自分へのご褒美もついつい買い物かごへ
待ってて
「ママちょっと忙しいから待っててね」
家事をしている時や、
ちょっとトイレに行く時、
娘によくいう言葉だ。
もしかしたら、「ちょっと待って」は
私が娘に1番多く発している言葉かもしれない。
そのたびに娘は
悲しんだり怒ったり、
時には泣き出してしまったりする。
可哀想だと思いながらも、
忙しさに忙殺されて、
困ったなぁと思ってしまう。
自分一人の時間というのが
中々確保できずに、
イライラしてしまうこともある。
でも、きっとこんなにずっと
ママを求めてくれる時間は長くはない。
分かっていながらも、
今日も娘に「ちょっと待って」
いつか「ちょっと待って」が
大人しく待てるようになる頃、
それはそれで寂しさを感じたりして、
ずっとついてきてくれた日を
懐かしく感じたりするのだろうな。
なんて、ちょっとした親の身勝手だったりする。
この場所で
私が生まれた場所は
とても田舎で、
自然がたくさんある町
小さい時は、家族みんなでよく散歩に行って、
野の草花を摘んだり、
川で小魚を捕まえたりした。
大学は県外に出たけれど、
私はまたこの場所に帰ってきた。
大好きな祖母が私を待っていてくれたから。
結婚して子供もできて、
今でも私はこの場所に住んでいる。
私はこの場所で生まれて、
この場所で生きていき、
この場所で終わりを迎えるのだろう。