強い雨音が続く深夜
ようやく寝たらしい彼女に
薄いタオルケットをかける

「雨は苦手」
そう呟きながら泣いた顔には
幾重にも筋が

窓の外を見る
俺も、雨は苦手だ



『雨の香り、涙の跡』
●No.19

行かないで！
そっちはダメだ！


どんなに大きな声を上げても
まるで防音効果がある壁の中に
閉じ込められているかのように

僕の声は君には



『届かないのに』
●No.18

ただそこにいるだけで疎まれ

夢を諦めたくないと踏ん張れば
馬鹿にされ

自分の力でどうしようもなかったことを
とやかく言われ

こんなことばかりが
たくさんの場所で
色々な人に
繰り返されてしまう



『どうしてこの世界は』
●No.17

支えてくれた家族のため
ともに頑張ってきた仲間のため

簡単な道ではなかったけれど
時にふりかかる困難に負けず
ようやくたどり着いたこの場所

それぞれの想いを携えて
思う存分、戦おう



『さあ行こう』
●No.16

傘を片手に歩く帰り道
雨の降り止んだあとに
鏡みたいになる水面を
友だちと笑顔で覗き込む時間が好き



『水たまりに映る空』
●No.15