運命

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7/17/2025, 11:40:51 AM

風にあおられて前髪が崩れる。手櫛で軽く撫でる。蝉の鳴き声が空気を空間を振動させる。蝉が一音一音発する毎に自分の体が微かに振動する。振動圧で体が重い。黒光りするアスファルトに吸収されていく。風で木々が震えるたびに鳴き声の波が引いてゆく。額から頬、顎へ汗が流れ落ちる。地面に染み込む直前に微かに地面に雫が弾む。
風にあおられて縄から解放された風船のように体が浮き上がってゆく。意識が遠のく。徐々に木の幹に近づいていく。蝉の声が振動が大きくなっていく。蝉の声が止んだ。目を開けると目の前の大きな熊蝉がこっちを睨む。プラスチックで作られているような輝く外骨格は蝉の体内のエネルギーを蓄えて今にもはち切れそう。次の瞬間熊蝉が声を出しながら飛んでいった。目が覚めた。蝉の叫びを聞きながら帰路を後にした。

9/17/2024, 11:11:58 AM

風の音で目が覚めた
起きたてで少し小寒い
夕暮れの眩しい光が眼に差し込んできた
寝返りを打つと、瞼越しに風に揺れている黄色のスイートピー
スイートピーの香りがが鼻をくすぐる
目を開けると沢山の花々が波打っている
起き上がって目を掻く

そうだった。疲れて寝てたんだった

手を膝に置いて、よっこらせと立ち上がる。
眩しい夕日に思わず手をかざす。
こわばった体を伸ばして。
置いてあるリュックを背負ってスマホを開く

もうこんな時間か。早く帰らんと

自転車に跨ってペダルを踏み漕ぐ
 
じゃあまた

夕日に背を向けて踏み漕ぐ

4/8/2024, 7:25:10 AM

太陽は必ず沈む。朝、夜の暗闇から生まれ、昼、多くの存在に影響を与える。そして最期まで照らし続けて、地平線に沈む。それは地球と太陽が丸いということもあり、また時間というこの世の流れにこの地球が影響を受けているからだ。人は丸い。これは肥満という意味ではない。生まれ、育ち、全盛期を迎えて、やがて衰えてゆっくりゆっくりでもあっという間に沈む。でも夕日は盛大に大地を照らす。

夜は、月が現れる。日に日に形を変えて。

そして地平線からゆっくりゆっくりとでも確実に朝日が地球を照らす。太陽が闇夜から生まれて、この循環の繰り返し。生まれ変わりを信じる人たちがいても疑問はない。あなたは地球?それとも太陽ですか?僕は誰かの太陽でいるのであれば幸いだ。今年で16の僕はこれから沢山の太陽と出会うだろう。沢山のお日様を浴びていきたい。そして今度はこれから生まれてくるモノの太陽でありたい。