34日目
カーテンを開け、眩しさに目を細める
太陽は無情にも始まりの合図を告げていた
昨日となんら変わりのない日々の幕開け...
とはいかず僕は時計を見る
時刻は10時半...遅刻だ...
と思ったのも束の間、今日は日曜日だと気づいた
朝の肌寒さに目を覚まし
昼の喧騒に目を回し
夜の静寂に目を瞑る
そんな日々の繰り返し
休みの日すら強迫観念のように迫ってくる
一体全体、完全な休みは存在するのだろうか
33日目
どんな些細なことでもわかちあった
どんなつまらないことでも笑いあった
どんな悲しみも笑い飛ばした
そう思っていたのに君はいなくなった
君は何を話したかったのだろう
何を話せなかったのだろう
考えたってわからないから
ただ今は土産話を探しに行こう
32日目
何故だろう、人といる方が孤独に感じるのは
輪に入って居るはずなのに疎外感を感じるのは
人といるのは嫌いじゃない
それでも分かり合おうとするほど
「分かり合えないこと」が分かってしまう
どうしようもない価値観の差を感じてしまう
そうして僕は孤独になっていく
だからこそ期待なんてしないように
最初から一人でいたいんだ
31日目
僕は君の眼を覆ったんだ
不条理に傷つかないように
理不尽に潰されないように
この世界に絶望しないように
その澄んだ瞳が濁ってしまわぬように
でも君は無邪気だった
知りたいと、見たいと
覆っている手を外そうとした
そんな君を否定なんてできなくて
この手を外して隣を歩くことにしたんだ
見たくないものに蓋をできるように
30日目
あぁ人生が毎日お祭りだったらいいのに
いや、本来ならばお祭りであるべきだと思う
「1度きりの人生だから後悔のないように」
「やりたいことをやるべき」
とは言うけれど、実際は日々を浪費していて
代わり映えのないケの日を貪っている
いわゆる先進国に生まれて
ある程度の生活水準を担保されている僕ら
多くの人には危機感がない
「明日死んでしまうのではないか」
脳裏をよぎることはあっても真剣には取り合わない
でも知っているかい?
心臓が原因の突然死は一日に200人
事故死は一日に10人ほど
毎日平均4000人ほど亡くなっているんだって
この日本でさ
こうは言っても自分の死は身近じゃない
それでも君もハレの日々を願わないかい?