”初恋の日“
忘れられない初恋がある
あなたは同じクラスの転校生
突然私の前に現れた
林間学校のキャンプファイヤー
フォークダンスの時間だった
交互に代わる順番を
特に何も考えず踊っていた
それはその時気がついた
あなたとの順番が周ってきた時
なぜか私の心臓も踊りだした
“ドキドキ、ドキドキ”
その時はわからなかった
その瞬間から私の初恋の日が始まった事を
今では想い出のアルバムの
1ページになっているが
あの瞬間の胸のドキドキを
恋しくなる今日このごろです
”明日世界が終わるなら“
良く明日世界が終わるなら
最後は何が食べたい?とか
何がしたい?など
そんな質問をされた事がある
私はそれを聞かれると
答えに困り
つい好きな食べ物や
やってみたい事を
言ってしまいがちだ
でも、明日世界が終ると言われても
きっと何も出来ないだろと思う
ただ一つこれだけはと思う事がある
それは
毎日と変わらぬその日でも
自分の大切な人達と
笑顔でその時を迎えたい
たとへ
世界が終わらないとしても…
“耳を澄ますと”
いつもの帰り道
私は必ずこの公園の前で
足を止める
耳を澄ますと聞こえてくる
バイオリンの音色
どこで誰が弾いているのか
知らないが
私はこの場所で聞くあの音色が
たまらなく好きだ
いつしか私はこの音色に恋をした
優しいその音色は
私の人生の楽しみとなっていた
ある日の事
いつものようにその場所で立ち止まり
耳を澄ましたが聞こえてはこなかった
次の日も、又その次の日も
そう、二度と聞くことは
出来なかった
そしてその何年か後に
その公園もその周りもなくなり
大きなマンションが建った
私はその前を通ると
たまに思い出す
あの公園の季節の中で
誰かが奏でた春夏秋冬の音色を
今でも耳を澄ますと聞こえてくる
想い出の1ページと一緒に・・・
“二人だけの秘密”
中学の卒業式の日
私と君で校舎の裏の桂の木の下に
二人だけのタイムカプセルを埋めた
君は覚えていただろうかあの約束
10年後の25歳の同じ日に
まだ2人が一緒だったら
開けるはずだった約束
もうあれから10年
君は約束の前に逝ってしまったね
だから、1 0年目の同じ日に
私はカプセルを開けたよ
そこには、あなたからの
ラブレターが入っていた
”10年後の君へ
僕はまだ君の隣で笑っていられて
いるかな?
この手紙を君と開けた今日この日
10年前に決めていた事を伝えるね
僕と結婚して下さい“
叶わなかった君の思い
“ありがとね”
私はこの二人だけの
秘密のカプセルを胸に
あなたの分も
幸せに生きていきます
”優しくしないで“
あなたはズルい人
私の心をいつももて遊ぶ
何気ない仕草
何気ない言葉が
私の決心を揺さぶる
あなたは誰にでも優しいから
そのあなたの笑顔が
私の心に時として
矢となって突き刺さる
私はあなたから
卒業するから
その時は振り向かないで
歩いて行ってね
あなたのその優しさが
あなたのその笑顔が
私には辛すぎるから
これ以上
優しくしないでね