「今。私と少しだけ、“踊りませんか?”」
口を突いて出そうな言葉だった。
先生が私の部活に顔を出してくれたある日「〇〇さんのお点前も見せてくださいよ」と頼まれたのだ。大好きな彼から話しかけられただけでも嬉しいのに、私のお点前を見て下さるようだ。お点前を見るということは、私のお茶を飲むということなのだけれど、私も先生のお茶を頂戴したいと思い、「今。私と少しだけ、お茶を点ててみませんか?。」という言葉が口を突いて出た。
頭が沸いていると思われるかもしれないけれど、先生の煌びやかな、しかし淡々としていて怪しげな言葉たちがふやふや宙を待っているように思えて、先生の素敵な言葉と私の言葉とで、是非、「今。私と少しだけ、“踊りませんか?”」と口を突いて出そうになった。わたしはきっと、2人だけの空間で踊るる夢を、見ずにはいられなかったのだ。
「
またどこかで“巡り会えたら”運命でしかないと思う。
」
今だって教師と生徒として生活を送れている時点で
合法的に関係を持てるわけだから、これも運命。
ただ、今は友人にも知人にもなれないし、ただの教師と生徒。たぶん、最初からそういう運命。
だから卒業までは、いや、卒業したその先でも意識してもらえない運命なんだ、おそらくね。
「
恋人になる関係として出会うためにもう一度、
またどこかで“巡り会えたら”運命でしかないと思う。
」
“奇跡をもう一度”
私が生徒で貴方が教師な、素敵な巡り合わせ、
こんな“奇跡をもう一度”来世で。
私が浴衣を着て、貴方が「似合っていますね」と
褒めてくださる愛しさの“奇跡をもう一度”この世で。
14歳も上の彼に
恋心を抱いてしまう“奇跡をもう一度”この人生で。
14歳も下の私に
恋心を抱くような“奇跡を一度”でも、この人生で。
“たそがれ”に照らされてたら流石にかっこいいよ
流石にというか、当たり前にかっこいいよ。
けれど、暗闇の中にいても朝日に照らされていてもかっこいいんだよ、彼ならね〜‼️‼️
ただちょっと彼だと不審者みたいになっちゃうかな❓❓ちょっとだけ、ほんのちょっとだけ犯罪者みたいな顔してるもんね………けどそれも可愛いからいいよ、私が彼の全部を愛してあげるからね〜♡♡
“きっと明日も”わたしは「先生だいすきだいすき!」
という言動を取ってしまうのだと思う。
先生を初めて見た4月のあの春。素敵な話し方に優しい語尾、綺麗な指先と落ち着く声、その全てが私を癒し、虜にし、憧れさせたのだ。
それから私はずっと、彼に憧れていた。いや、どちらかというと「憧れていた」はずだった。
いつからか私は彼を「好きになっていた。」学生特有の、憧れと愛が混ざってしまった勘違いなのかもしれない。けれど、私は本当に彼のことが大好きで、この気持ちを抑えようにも、言動に出てしまい、どうにか好きではないと思い込もうにも、どこか心の中ではいつも彼のことを想ってしまうのだ。
4月から今までのほぼ半年間、彼に想いを馳せ続けていた私のことだ。“きっと明日も”わたしは「先生だいすき!」という言動を取ってしまうのだろう。