彗星

Open App
8/6/2025, 3:19:41 AM

突然ですが、人魚姫のお話を貴方は知っていますか。

人魚姫は自分が恋した王子のために魔女と交渉を行い、声をなくしてまで人間の姿になり、魔女に危機を迫られるも結果的に魔女を倒し王子を助け、その王子と結ばれるというお話です。
これはハッピーエンドで、誰もが人魚姫の純粋で素直な気持ちに心が持っていかれるおとぎ話。

では、人魚姫にはもう一つのお話があることをご存知でしょうか。
王子は最終的に助けてくれたのは人魚姫ではなく別の娘だと思い込み、結婚します。人魚姫は王子と結ばれなければ海の泡になり死亡してしまいます。
それを悟った人魚姫のもとにナイフを持ったある女性たちが現れます。
そのナイフは、女性らが魔女と交渉し自分達の髪と引き換えに貰ったものだというのです。
そのナイフを使って王子を刺せば、また人魚姫は人魚に戻ることができるのです。

しかしながら、人魚姫は最愛の王子を刺すことなんてできずナイフを捨て、海に身を投げました。
人魚姫はそのまま泡となり二度と愛する人にも会えなくなり消えてゆくのでした。


皆さんは、人魚姫のように自分の身を投げ捨ててでも最愛する人を守り抜くことができますか?
「泡になりたい」この気持ちを持つことができるのは、一見、純粋な気持ちに見えるかもしれませんが自分の命よりも愛しているものを守るのは果たして本当に純粋な気持ちなのでしょうか───

7/20/2025, 6:06:50 PM

「今を生きる」よく聞くセリフだが、皆は果たして「今を生きている」だろうか。
「今を大事にする」そんな簡単なこと、と思うかもしれないがそんな簡単なことが我々にはできていない。
今を大事にするのが簡単なら、この世界はこんな風にはなっていないのだ。
私が疑問に思うのはなぜ皆は今という一瞬に生きているのに、大事にできないのかだ。
頭が悪いのか、私たちはこの「今」を理解することが出来ていない。
この文を読んでいる今、この内容を理解しようとしている今、目や手を動かしている今。
私たちは、この今を本当に一つ一つ理解できているのだろうか。
いいや、できていない。
なぜなら、一つ一つの行動に意味が無いと思っているからだ。意味を見出せていない私たちはこの「今」を、一瞬を、理解できない。
さあ、貴方は本当に「今を生きる」「今を大事にする」これができるのか。
"簡単なこと"です

5/25/2025, 6:18:20 PM

私が病院で死ぬ頃、雨が降ってた。

私は昔から人気者だった。
いつもクラスの中心にいて、いつも笑ってて。
けど、そんな人生にももう疲れた。
限界だった。ずっと

私が出会った友達の中で、一人面白い子が居た。
小学四年生の時だった。
「私は藍音!よろしく」
律儀に挨拶を交わしてくれたその子は藍音といって、よく喋る女の子だった。
藍音は、私のことをしっかり見ていてくれた。
他の人とは違って。

皆みんな、私の周りに集まっては私と話をしたがる。
けど、それが本当に私に対しての仲良くなりたい気持ちなのか、私には分からなかった。
けど藍音は私の奥底の気持ちに気づいてくれていたと思う。そう信じてる。
藍音と海で馬鹿みたいにはしゃいだとき、私は初めて自分を偽らずに笑顔で人の目を見て話せた。
藍音が本当の私を引き出してくれた。
誰も気づかない、気づくはずのない私の本音を理解しようとしてくれてた。
私は小学二年生の頃にこっちに転校してきた。
昔から好かれるタイプではあった。
誰からも可愛がられて、大事にされる。
前の学校でもそうだった。皆の中心の的だった。

けど

昔から患う心臓の病気のせいで、皆から常に見られることが怖かった。
皆から触れられたり、近くに寄ってこられたりすると脈拍がどんどん上がる感覚がしてた。
誰にも理解されないこの病のおかげで私は何度も苦しめられた。
もし私が「心臓が弱い」なんて伝えてしまったら皆離れるかもしれない。
「それはそれでいいんじゃない」?「病の方が重要」?そんなの、偽りでしかない。
私は人気者だ。
私は、皆から好かれている。
それは事実が証明してる。
そんな浅はかな考えだった。
だけど、藍音が私を変えてくれた。
藍音と海の中で遊んだときの私がそう言ってる。
私はきっと、藍音の前では病を気にせずに過ごせる。
藍音にもしさっきの私の考えを話したら、笑いながら
「皆が離れるわけないじゃん。凛のことが皆好きなんだから」って言ってくれると思う。
私は、藍音と居たらもしかしたら病気が治ってその内本当の私として元気に生きれるかもしれない。


翌年の6月6日、私は死んだ。
前日は、藍音の誕生日だ。
「おめでとう」すらも送れなかった。
梅雨でどんよりとした空気の中私は入院していた。
治療も、順調なはずだった。
上手くいけば、本当に私は病気が完治して生きていたかもしれない。
けど私は生きなかった。そんな選択肢、私にはなかった

「もしよければ、お見舞いに来てくれない?」
点滴が刺さった腕で必死に文字を打った。
『ごめん』
それが、藍音の返事だった。

別にそれが私の死因なわけじゃない。
けど、そうか。
やっぱり私を1番として考える人は誰1人いない、居ないんだ。
皆には皆の1番がいて。
私は、誰の一番にもなれない。
藍音なら私に会いに来てくれるかも、と、勝手に期待してた。
私の中にいる本当の私を理解してくれてる藍音なら、私からの誘いにものってくれると思ってた。

そのとき、私は混乱していた。
完全に頭がごちゃごちゃだった。
藍音の1番じゃないこと
病気が治ったら生きれるかもしれないこと
でも、病気が突然悪化するかもしれないこと
だれもお見舞いに来たいと思わないこと
母と父はもう病気の娘にきっと興味が無いこと

全てがもう、嫌になってた。
終わりにしたかった。

だから私は病院で首を吊った。
夜、雨は土砂降りだった。
けれど、何故か優しくそしてどこか冷たい雨音だった。
今なら私が泣いても雨で誤魔化せられるかもしれない。
そんな馬鹿なことを考えながら私は
自分を自分の手で
殺した。
もし私が死んだら、

誰かの一番に──────



※このお話は、去年の12/18の作品のもう一つのお話です。もし良ければそちらの方も読んでみてくださると嬉しいです。

5/18/2025, 6:01:06 PM

まってと言ったところで、まってくれないのは知っている

3/25/2025, 8:22:25 PM

あれは、いつやったけ 。?

騒がしかった
音が賑やかで、弾んでて
人が居て
あれ、あの人なんか見た事ある、
思い出せんさ
なんか、

変や感じや。



ピーッピーッ───





ああ、そうや
わたし、死んどるんや 。
もう周りの音すらきこえてこんし、
わたしあほみたいに寝とるんやろな
はよ起きんと



もう遅いんか。
今、気づいても










記憶

Next