NoName

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6/8/2025, 10:32:23 PM

君と歩いた道


何でもない話

プールの匂い

雀の遊び場

駄菓子屋の前



僕たちは毎日

飽きるほどに

通い詰めて

ちょっとだけ

うんざりしながら

コーラの瓶で

バブルファイトした

6/7/2025, 12:53:33 PM

 夢見る少女のように


 死にかけた蛾のように


なりふり構っていられない

6/7/2025, 3:45:08 AM

さあ行こう

明日は 行ける

明後日なら たぶん

よし 1週間後に しようかな



料金が 嵩んでいった

レンタルビデオは

遠くなりにけり

6/5/2025, 4:13:56 PM

水たまりに映る空

   は

血溜まりに混ざる絵空事


幻の中の誠

現実の中の嘘

どちらも捨てがたいならば


あえて手ぶらで

飛び込むがいい

6/5/2025, 9:43:01 AM

彼と わたしは 幼馴染。

ふたりは 同じ街で 育ちました。

彼は 街を出る時に

必ず 戻ってくると

わたしに 誓いました。



彼は 何度も わたしに

手紙を 送ってきました。

わたしは 一度も

封を 開けませんでした。

一度でも 読んだら、

泣いてしまいそうだったのです。


そして 彼の連絡は

いつしか 途絶えてしまいました。



わたしは、街から 少し離れた

アパートを 借りました。

今日から ひとり暮らしです。

わたしは 張り切って

チーズオムレツを つくりました。

ふんわり焼きあがったオムレツと

スーパーで買ったワインと

サラダで ひとりきりの夜を

ささやかに お祝いしたのです。

わたしは 幸せな気分で

ベッドに 入りました。


ひとり暮らしの始まりは、

よく 眠れたのです。


明け方 ポストに

コトン と 何かが

投げ込まれる までは。


震える手で

四つ折りにされた紙を開き、

わたしは 涙を流しました。



「戻ってきたよ。これからは、ずっと一緒だ」



恋か、愛か、それとも 狂気か。

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