「言葉にできない」
谷川俊太郎の
「春に」という詩がすぐに思い浮かんだ。
合唱曲などで有名なので
聞いたことがあると思う。
知らなかった方は調べてみて欲しい。
合唱曲の方も素晴らしい。
詩中では、
「この気持ちはなんだろう」
と繰り返している。
これほどまで
言葉にできない感情を、
そしてそれに対する葛藤やもどかしさを
見事に書いてみせた詩はないと思う。
タイトルの「春に」
私はなぜこのタイトルなのか不思議だった。
春らしさを表す言葉は
詩の一部にしかない。
春は出会いと別れの季節。
そこに伴う、期待や不安といった心の揺れ。
それを重ねたのだろうか。
なぜ「に」が付いているのか。
春という季節に限定させて、その季節の特徴でなく
その時期に感じる感情
に意識を寄せたかったのだろうか。
込み上げてくる言葉にならない感情を
春が持ってくる。
春がそれを包む。
柔らかい風が
その力強いエネルギーをも飲み込んで
遠くに持っていく。
晴れやかな気持ちでそれを見送って
微かに残る疲労感が暖かい。
春は新しいことを運んでくる。
次の春に、
今年また新しく溜め込んだエネルギーを
風に託して放ち、新たな一年を生きよう。
4月、春。
新学期、新生活。
何も変わらないような日々が再び始まる人だって
何かが違う年になる。
春に。
「ずっと隣で」
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『ずっと隣に居たい』
と言ったら
『ずっと隣で何したい?』
と聞かれた。
……しばし考える。
そして
それに対する自分の答えが無いことに気づく。
何をしていても良い。
とすぐに思った。
正直に言うのは憚られた。
なんとなく、
その言い方は誤解を産むとわかっていた。
だから、もうしばらく考える。
……こういう言い方はどうだろう。
隣に居ること、がしたいことであると。
違うな、とすぐに思い直す。
なんとなく、
その言い方だと伝わらないと思った。
もっともっと……ううん
なんて言うんだろう。
そんな簡単な言葉で表されて欲しくない。
あ……でも。
そうだな。
あなたの髪の毛が風に揺れて
反射した光が、こちらの目を差して
それで眩しくて目を閉じる。
っていう光景を見てみたい。
終始一貫した、自分勝手。
でもそれが、良いところらしい。
……じゃあ、それに甘えるとするか。
「もっと知りたい」
何を知りたいですか?
↪︎ 全部です。
「全部」とは?
↪︎ ……全部です。
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もっと知りたい。
私は、この世界について知りたい。
今、自分が生きているこの世界。
どうやって回っているのか。
自分がどこにいて、何に包括されているのか。
どんな仕組みがあって、
それがどういうふうに作用しているのか。
何となく……で理解したことや
根拠のない自分の意見(都合のいい解釈とも言う)
を、なくしたい。
正しい知識で、
自分の意見を述べられるようになりたい。
何となく抱える社会への不安を
見抜く力が欲しい。
……全て。
全て知れば、わかるはず。
全部とは?
@:comments
「……それすら分からないようではまだまだ。」
「それも『何となく』の思いなのでは?」
「同情」
同情しないで欲しい。
同情して欲しい。
私の悩みを理解できるわけがないのに。
私の辛さをただ受け止めて欲しい。
適当なことばっか言うくせに。
だけど、我慢しなくて良いかもと期待する。
どうせ、どこか他人事に思っている。
それでもその言葉に救われる。
簡単に同情なんかされて
許せない。
もっと慰められたい。
相反する気持ちをどうしよう。
1番安心できる人に全てをさらけ出してしまいたい。
と思うのは自然なことだ。
そして、自分が泣きついたら
静かに受け止めて抱きしめて欲しいと思うのも
また、自然なことだ。
同情に求められているのは
安心感。
自分の辛さを自分が訴えた時に聞いて欲しい。
なんて身勝手な、
だが、
限界を迎えた末の逃避にも似た、自然な思い。
今日はちょっと詩でもどうでしょう。
詩というか、なんというか
自己流に振り切っているけど。
好きな本に出てくる登場人物をテーマに。
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星降る夜に
君を見た
ハープの音色とワインが似合う夜だ
俗な体温が君には馴染まない
ああ美しき君よ
闇を越えるのだ
毛並みは燃えるように輝き
日を浴びて猛々しく立ち上がる
その先に
気高く美しく
生粋の純正者のように
そばに咲く幸せさえ
君のものにしてみせよう
┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈
ではでは。