おはよう。
布団から出ると朝ごはんの良い香り。
パジャマを着替えて、家族で食事。
みんな、にこにこ。
今日の予定はこんなだよ。
昨日はこんなことがあったよ。
うんうんと耳を傾けてくれる両親。
時にツッコミを交えながらも助言してくれる兄。
穏やかで、優しくて、何も起こらない一日。
そんな日が、一日でもあれば良かったのにな。
【こんな夢を見た】
お題を見た瞬間連想したのは勿論、机の引き出しから出てくる子孫である。漫画のほうね。
わたしは謎に思ったのだ。セワシくんはのび太くんとジャイ子ちゃんが結ばれた結果の子孫のはず。のび太くんとしずかちゃんが結ばれてしまったら、セワシくんは生まれなくなってしまうのではないか、と。
歴史改変をするとタイムパラドックスが生じる。
その、今で言う改変された世界線に、セワシくんは何故存在し得るのかと。
誰かこの謎を解いてください。
【タイムマシーン】
養母である伯母の家に泊まったことがある。
伯母の家は広い屋敷で、小学生のわたしにはドキドキする造りだった。
平屋の部分は昼でも出入りしていたし、二十畳の大広間の畳を拭いたり、中庭の草むしりをしたり、廊下を糠で磨いたりしていたし、お茶室にも一応弟子として出入りしていた。
でも中二階はわたしの未踏の地で、伯母の私室だった。そこにもトイレがあるのに驚いた。平屋にも男女分かれたトイレがあるのに。
寝室の箪笥の並ぶ部屋の隅に扉があり、実は地下室に続いていた。そこにお茶用のお灰が仕舞い込まれていたのだ。扉は棚で隠されて一見、見えない。とにかく探検心を刺激される家だった。
【特別な夜】
夢を見る。
海の底でもがく夢。
助けて、声が泡になる。
押さえつけられている感覚。
幼い頃から水が怖かった。
顔を洗うのも、水を片手に濡らしてそれで拭くのがやっとだった。
数年後、四歳上の兄に、お前、小さい頃水に沈められたんだよ、と言われた。その記憶はないが、水が怖かった理由がわかった気がした。
【海の底】
こんなこと、人間相手に言われたことも感じたこともない。だから僕は言うよ。
チピ、君に会いたい。
チピはとっても人懐っこい子猫だった。
事故に遭って、前足を片方切断して、うちの子になった。
ずっとずっと前のお話。
チピの写真は一枚だけ持っている。当時は写真に残す文化もあんまり無かったし、カメラは高くて子供が触れるものではなかった。
一枚だけ持っている写真を見ながら、僕はつぶやく。
君に会いたいよ、と。
【君に会いたくて】