外に出ると、雨が本降りになっていた。傘を持ってきていて良かった。そう思いながら、傘を開く。
ぱたぱたと雨が傘にぶつかる音が鳴り続ける。
雨の天気はあまり好きじゃないけれど、
この音を聞くのは嫌いじゃない。
雨音に包まれて、家へと向かう足取りが少し軽くなった。
【6月11日 雨音に包まれて】
綺麗なものが好き。それは見た目の話だけではない。
一瞬の空気感だとか、音だとか、文章なんかもそうだ。
でもやっぱり、何かに真っ直ぐな人を見た時が一番、
美しいなと思う。
自分もあんな風になってみたいと思うけれど、なかなかそうは行かなくて嫌になってしまう。
嗚呼、綺麗で美しくて、眩しい。
どうすればあの輝きを手に入れることが出来るのだろう。
【6月10日 美しい】
どうしてこの世界は、こんなに汚くて綺麗なんだろう。
時にはひどく辛いことがあって。その反対に、とても嬉しいこともある。
嬉しいことばかり起こるならずっと幸せでいられるのに。
でもきっと、辛いことと嬉しいことが両方存在することで、世界は調和をとっているんだろう。
そうでなければ、
この世界は壊れてしまうのかもしれない。
【6月9日 どうしてこの世界は】
毎日のように君と歩いた道を久しぶりに通った。
あの時は桜が咲いてたとか、ここで寄り道したとか、
そんな記憶が沢山甦ってくる。
道を歩きながら一つ一つ思い出を確かめているうちに、
だんだんと君に会いたい気持ちが強くなっていった。
きっと未来でも、この記憶を忘れることはないだろうな。
【6月8日 君と歩いた道】
水たまりに映る空は、本物の空よりも綺麗に見える時がある。陽の光を受けてキラキラと輝いているからだろうか。
まるで新しい世界が出来たみたいだ。
だけど、そんな綺麗なものはすぐに無くなってしまう。
勿体無いなとも思うけれど、
その儚さが美しいような気がする。
【6月5日 水たまりに映る空】