récit

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4/6/2024, 11:26:32 AM

僕は動物園で猿山をぼんやり眺める。
円形のコンクリートの中にいる猿たちは寂しそうに見える。
閉じ込められた人工の山に少し怒っているようだ。
あまり猿たちの目を見つめてはいけない。怖がるから。
でもそんな中でも猿たちはちょこちょこ走り回ってお調子者の芸を見せたりして自分たちなりに楽しんでいるようにも見える。
遊んでいる猿たちを見ると僕もちょっと元気がもらえる気がする。
とはいえ人間はもっと彼らの本来の生活を考えてあげたらいいのにって思うんだ。

題「君の目を見つめると」

4/5/2024, 11:17:32 AM

僕は大きな仕事を終え疲れ果てて帰宅した。シャワーを浴びビールを飲んですぐベッドに横になり深く眠った。
深夜息苦しさに目を覚ますとどこか自分の部屋ではない場所にいることに気づいた。ベッドがあるのは屋根のない外だ。空気が濃い。ここは古代の森の中だ。なぜかそうだとわかる。そして仰向けで見上げた枝の間から望む夜空の星の多さに驚かされた。こんな星空はプラネタリウムでも見たことがない。紛れもなく大昔の宇宙の空なのだ。この異質な空間に包まれたまま星空の下で再び眠りについた。

題「星空の下で」
☆マジックリアリズム風ソウサク

4/4/2024, 12:26:45 PM

心に感じるまま選ぶのも
迷って選ぶのも
それでいい。

何かを選ぶことも
何かを選ばないことも
それでいい。

君が決めたなら
それでいい。

題「それでいい」

4/3/2024, 10:32:56 AM

どのケーキにしよう。
決めかけの3つ。
どれも美味しそうで
ひとつだけの選択は
難しい。

題「1つだけ」

4/2/2024, 1:42:43 PM

理沙は成瀬君のインスタの写真の作品のファンだ。
彼の作品は主に植物を被写体としている。
理沙は彼の植物の美しさや優しさを捉える繊細で魅力的な世界が気に入っている。
彼女も植物を描いたイラストを"うさぎの後ろ足"という名前でインスタにあげている。
コメント欄でのやり取りから始まりお互いの共通点や作品への想いを直接メッセージで語り合った。
この出会いは理沙と成瀬君にとって大切なものになった。

題「大切なもの」

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