今日の風景の色彩も
眠りの中では
輪郭のない記憶となり
ときほぐされて
遠くへと去っていく。

今日にさよなら。


題「今日にさよなら」
récit œuvre originale

お話シリーズNo.2

ラレンヌの歌声は誰よりも高音でギネスにも名を刻んだほどでした。
ラレンヌにはパミという娘が一人いましたが、パミに対していつも怪鳥のような歌声で言葉を伝えていました。
彼女は自分の歌声を愛だと思っていたのです。
でもその歌声はパミを苦しめました。
声は高く響くだけで心には全く触れることがありませんでした。
そしてラレンヌはパミから誰よりも嫌われてしまいました。
悲しいお話。

題「誰よりも」
récit œuvre originale

キノコ型ジャンドゥーヤ。
華やかベルギー産。
白ワインの生チョコ。
発酵クリームの黄金の円盤。
キラキラの半球。

何層にも重なる美味しさを
味わって食べるチョコのお祭り。


題「バレンタイン」
récit œuvre originals

ヒヤシンスの香りは
春のパッヘルベル。
優雅な姿を待っててと
ゆっくり花開く。
春風に揺れる庭の一片の彩り。

題「待ってて」
récit œuvre originale

イケメン猫は
魔法の力を伝えたくて
街中で踊りを披露する。

踊りを目にした人々は
自分の内なる魔法に目覚め
夢の芽が舞い
希望が心に咲き始める。
魔法は自分の心に宿るもの。
人々は魔法の意味を知る。

イケメン猫は街から街へ
踊りで魔法を届けている。

題「伝えたい」
récit œuvre originale