récit

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1/15/2024, 12:31:28 AM

どうしてだろう、
決して手に入らないものが永遠に美しいと言うのは。
それは失うことがないから。

題「どうして」
récit œuvre originale

1/14/2024, 3:28:31 AM

公園の池がこれから芽吹く桜の木の枝々を映している。

そこで戯れる水鳥たちはつかの間のまどろみの中で北の国の春と夏の夢を見ているようだ。

この水鳥たちも春になれば北へ飛び立ちまた新しい恋をするのだろう。

空より蒼い水面で光の粒がきらきらと揺れた。

桜を待つ季節。


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1/9/2024, 11:46:54 PM

うすい夕闇にわずかの時間そっと輝いて沈んでしまう三日月。

宙との境界線を曖昧にし、密かに現れて消える。

まるで人が自分の二面性を隠したがるように。

題「三日月」
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1/9/2024, 1:06:23 AM

フェスティバルの咲き誇る花々はどれも綺麗で、色とりどりの幸せが広がっていた。

今は春の花を待ちながらケーキショップに並ぶ花のようなスイーツたちの色彩に甘い夢を見ている。

題「色とりどり」
récit œuvre originale

1/8/2024, 6:15:35 AM

駅から出ると雪が淡く降っていた。
風がふんわり運んできたような雪。
かざした手に止まって泡のように消える。

冷たくはない。

目的地まで歩いていく途中の雲間から差し込む陽が少し眩しい。
素敵な予感がした。

題「雪」
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