(声が枯れるまで、)🦜
あのね
僕は、まだ幼い
小雀だから
・余り大きな、声は出せ無い。🦜
・お母しゃん。に、
ご飯をねだる、
時・・位かな。🦜
(でもね)
「一度だけ、
声が枯れるまで
大きな声を
出した事が有るんんだよ。」🦜
《それはね》
✣僕が、物凄く大きな、
真っ黒で鋭い
眼をした、カラスに
食べられそうに
成った時なんだね。🦜
✣僕は、怖くて、恐くて。
力いっぱい声を、
出した処で
❞眼が覚めたんだよ❝。🦜
【そうなんですよ。
悪夢でした。】
❣此の話は、娘すずめ、しゃん。
には、絶対内緒
にしてね。🦜
《お願い。🦜》
(始まりはいつも。)🦜
僕は・・・・ね。
何をしても
始めは、上手く
出来無いんだね。🦜
《不器用、なのかな。》
・巣立ちの時は、巣から
飛べずに地面に落ちたし。🦜
・始めて、飛べたら
途中で力尽きて
池の中に落ちちゃった。🦜
(でもね。)
「僕は・・・諦めか悪いんだね。🦜
世の中には、都合が
悪くなると、
❞自分から、身を引く。❝
聞こえの
いい言葉を言うけど。
・僕は絶対に、言わないし
辞め無い。」🦜
[僕は、幸せを運ぶ鳥に
成りたかった。]🦜
✣始めは、上手く
出来無なかったし、
❝身の程知らず❞。・・とも
言わたけど、次第に
成長して云ったから。🦜
【今では、一人前以上の、幸せを
運ぶ、眷属に成れたんだよ。】
(すれ違い。)🦜
あのね
僕は、生れつき
少しだけ
遠くの物が見え難い
いんだよ。🦜
・いわゆる、近視なんだね。
・近くは、普通に視えるけども。
それで。
「いつもの、見晴らしの
いい電線で
休んで居る
・娘雀しゃん。を
見つけたから
僕も、並んでお話するけど
話しが合わないんだよ。」🦜
✣そのうち、娘雀しゃんは
何処かに
飛んで行っちゃった。🦜
✣そしたら
すれ違う様に
また、帰って来たんだね。🦜
【話している内に解ったけど
最初の、娘雀しゃん。は
《田雲雀。》さんと言う鳥で
・本当の娘雀しゃん、
で無かったんだね。】🦜
❝世の中には、本当にそっくり
しゃん、が居るんだと。
感心したよ。❞
(もちろん、娘雀しゃん。に馬鹿に
された事は、言う迄も有りません。)🦜
(秋晴れ。)🦜
僕達・・・すずめ、は
秋になると
群れを作るんだよ。🦜
・それは
厳しい寒さに
耐える為に
沢山食べなければ
いけない。🦜
(でもね。)
「食べる事に夢中に成って
危険な天敵が
近よって来たのが
解らないと大変だから、
・見張りをする雀が
必要なんだね。」🦜
✣見張りが
居るから、安心して
食べられる。🦜
【秋晴れの、
空の下で食べる
落ち穂は`・・。
食べ過ぎる位
美味しいし、楽しい。】
・少し恥ずかしいけど
・今日は、特別に僕が
大好きな、俳句を
紹介するね。🦜
《特別だからね。》🦜
❝戯れて、ついばむ空に・秋雀。❞
(忘れたくても忘れられない。)🦜
忘れたくても、
忘れられない物って
いろいろ、あるよね。🦜
・僕が、最初に見つけたのに
横取りされた、稲穂。🦜
・僕の大好きな
お昼寝する
とまり木が、風で
折れてしまった事。🦜
(でもね。)
「覚えたくてもね
覚えられ無い
事の方も、有るんだよ。」
✣僕が、眷属で幸せを
運ぶ時に
唱える呪文とかね。🦜
【でもね、今迄に一番に
忘れられない事はね
娘すずめ、しゃん。の
誕生日にプレゼントを
あげる約束を忘れて
娘すずめ、しゃん。が
しばらく
口を聞いてくれなく
成った時の事
なんだよ。】
❝これは、一生忘れられない。❞