特に用がなくてもおはようって言おう。
おやすみも、名残惜しみながら。
ありがとうだって何回でも伝えていいし、
ごめんねだってすぐ言いたい。
願いも思い付いたこともなるべく全部。
そりゃあ言わないこともあるよ。
言わなくていいこともたくさんある。
けど、それでも伝えたいと思えば伝えるよ。
いつか終わるそのときまで
「時間よ止まれ」
カーテンの隙間からこぼれる光に目を開けるとすぐ目の前に太陽の光に照らされて滑らかで柔らかいチェルシーの頬が照らさらていた。
まだまだ起きそうもない閉じられた睫毛に見とれながら昨日の愛しい彼女に想いを馳せる
静かで柔らかな時間が流れているけれど今日は2人の新しい始まりの日。いつまでもこうしている訳にはいかない、いそがしくて幸せな日になるのだから。
「チェル、起きましょう?」
肩を優しく揺すると、少し身じろぎをしてくれる。あともう少し。
「私のドレスのベールアップをしてくれるのは誰だったかしら?」
ぱっちり、私の一番好きな青が輝きだした。
「日の出」 HPMA side. T Happy wedding
イルミネーションは好き。
最後に見たのが綺麗だったから。
とんでもない寒さの中で大好きな君と見たから。
肉まんも買って食べたね。
そのあとのバス待ちもとても寒かったよね
とにかく寒くて、寒くて、でもわくわくして。
今年は久し振りに観に行きませんか?
「イルミネーション」
ありがとう、ごめんね
君がいちばん言いそうな言葉だね
行かないでって言えてしまったから
言えてしまったから、今こんなことになっているのだろうか。
引き止めたこの手はもう下ろすことが出来ない。
私を見つめる視線を感じる
私はそれを見つめ返すことが出来ない
ああ、なにか言わなければ、言わなければ
引き止めた言葉の続きを
カラカラに張り付いた喉をなんとか震わした
「 」