Sasha

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11/6/2023, 10:13:27 AM

「久しぶり。」

「おう、久しぶり……。」

「元気にしてた?自転車には、まだ乗ってたんだね。」

「……。」

「みんな、元気?」

「元気だよ。」

言葉が続かない。窓の外では、春の柔らかい雨が降っている。

「不思議だね。去年の今ごろは、あんなに一緒にいたのに。」

「そうだな。」

去年の今頃は、2人でお金集めに必死だった。そのおかげで、神社は新しくなった。なのに、俺はなんで、こんなに虚しいんだろう?

「もう、こっちには来ないのか?」

「こっちって……。四国?」

「ああ。みんな、寂しがってるよ。」

「みんな、私のことなんて忘れてるよ!」

瑠奈は自嘲ぎみに笑った。


「……忘れるかよ!」

「!?」

「みんな、お前がいるから、信じたんだよ!お前がいるから、ひとつになれたんだ!」

「真斗……。そんなこと、ないよ。みんな、真斗がいたから、ついていったんだと思う。あなたが、一生懸命だったから。」

「ダメなんだ……。」

「え?」

「俺は、お前がいないとダメなんだ!」


【柔らかい雨】

11/6/2023, 7:42:46 AM

そのとき、暗闇の中に一筋の光が差した。

「誰かいるのか!!」

タカオの力強い声が聞こえる。

「ここだ!ここにいるぞ!!」

真斗は、声を振り絞って、力の限り叫んだ。

「おう……う……。」

郁弥も、言葉にならないうめき声を発している。

「郁弥、お前も分かるのか?助けが来たんだ!」

【一筋の光】

10/16/2023, 10:55:27 PM

森の中に入ると、樹々の間から、太陽のやわらかな光が差し込んでくる。足元はぬかるんでいるが、心地よい温もりを肌に感じながら、私は歩いた。

湖畔は、一周すると20kmにもなるそうだ。ひとまず目的の岬を目指して、歩みを早めた。お昼までには、対岸に渡るつもりだ。

【やわらかな光】

10/11/2023, 10:01:02 AM

「あ、ごめん…。」

俺は慌てて、ドアを閉めた。涙の理由は聞かなかった。

彼女が乗り越えてきた、さまざまな苦難を、いつか教えてもらえたら、と思った。

【涙の理由】

10/9/2023, 10:18:02 AM

「へえ、クラウドファンディングかあ!それってちょっと、ココロオドル出来事だよね!」

紗栄子は、冗談めかして言った。

「だろう?」

「で、返礼品は、どうするの?」

「返礼品?」

「寄付のお礼よ。クラウドファンディングをするなら、返礼品も何種類か、用意しなきゃ。」

思わぬ姉のアドバイスに、真斗は顎に手をやって、唸り始めた。具体的なことは、まだ何も考えていなかったからだ。

【ココロオドル】

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