親友の家はいつも窓が空いている。
「おーい。大丈夫?」
『大丈夫!もう出れるよ!』
その窓から見える親友の顔と靡くカーテンが非常に美しかった。
「また寝坊したの?笑」
『最近寝れてなくってさ〜』
「寝ぼけながら歩かないようにね笑」
「長袖長ズボンで暑くないの?」
『暑くないよ、最近寒くない?』
「そうかな。今日なんか24℃もあるよ?」
本当に寒いの?
夏でも長袖長ズボンでいたのに?
『寒がりなのかも笑』
「あるかもね。笑」
そんな他愛ない会話を交わしていた。
『…話したいことがあるんだよね。』
「どうしたの?言ってごらんよ」
『最近、亡くなった従兄弟が見えるんだよね。』
「え?」
『それも必死そうに何かを止めようとしてくるの笑』
『多分幻覚なんだろうけどね。』
「しっかり眠れてないからだよ…。」
「今日はいーっぱい遊んで、よく寝て、明日も迎えに行くよ!」
『……うん、ありがとう笑』
何かがおかしかったんだよね。
この時に気づいていればよかった。
「じゃあ、また明日ね!」
……
「おーい?笑」
『あぁ、ごめん、疲れてて笑』
「じゃあ今日はぐっすりだね笑」
『…うん、本当に、ね。笑』
従兄弟さんはきっとしっかり見えてたはずだよ。
「…おはよー?」
「今日は沢山寝てるのかな?笑」
ふわり
…今風なんか吹いてたかな。
いや、全く吹いていなかった。
なのになんでカーテンが……?
まあいい。
「お邪魔しまーす」
カーテンが靡いてたのは貴方の仕業だったのね。
「…え?」
「きゅ、救急車、」
「ねえ、、どうしたの?」
「寝すぎだよ起きてよ。」
なんでこの日にしたの?
なんで教えてくれなかったの?
どうして相談してくれなかったの?
そんなに頼りなかったかな。
どうしてそこまで追い込んだの?
いままでの日常ガ突然壊れルことはいつかぜったィある
だから今ヲ楽しんデね。
───カーテン───
「どうしたの?」
『気にしないで』
「はい、ハンカチ」
『…ありがとう。』
「なにかあった?」
『ううん、なんでもない。』
貴方自身しか知らない、涙の理由。
私がいつ聞いてもいつも話してくれない。
『ねぇ、私がいなくなったらどうする?笑』
「なんでそんなこと聞くの笑」
『なんとなく。聞いただけだよ』
これは本当に“ なんとなく ”なの?
「うーん。まあ、探し回るかな。」
『嬉しい笑』
『じゃあもし、私が死んじゃったら?笑』
「……」
「何があっても守るから死なせないよ」
『…それは無理、だよ』
「なんて言った?」
「それは無理?ねぇ、どうしたの?」
『……。』
「…泣かないでよ。」
『なんとなく。笑』
それも“ なんとなく ”じゃないんでしょう?
『それじゃあ、ばいばい。』
『今日もありがとう。』
「…また明日ね?」
『…』
「また泣いちゃって、笑」
「いなくならないでね。」
『ごめんなさい。』
嗚呼。やっと貴方が涙を零している理由がわかったの。
貴方がいなくなるんじゃなくて、私がいなくなっちゃうから
涙を零しているのね。
私の為に泣いてくれてありがとう。
───涙の理由───
みんなにみられているとき、「ココロオドッテイル」の。
きっとこの感情って、嬉しいんだよね。
みんなと水遊びして、宝探しも、毎日しているけど、それでもココロガオドッテルんだ。
毎日、毎日やっているのに全然ココロが慣れないの!
でもね、それとついでに 変な感情 があるんだ。
これもココロがオドル、っていうのかな?
ドキドキしつつも泣きそうな感じ。
嬉しすぎて、ってことなのかなぁ~…。笑
これが全て間違ってることが最後の最後でわかったよ。
やめてって言ってもやめてくれなくて、黙っていても続けてきて、
最後までやめてくれることはなかったんだ。
もう手遅れなの。今更ごめん、って言われたって、クスクス笑われたってもう何も思えないよ。
「ココロオドル」ってなんだっけ。