「ただいま、夏」
俺は今さっきまで冬にいたんだ!
違う国にいたとかじゃなく
まじで、冬にいた
雪は降ってたし、息をしたら白かったし!
だからって、暑っ
何ここサウナかよ!
いや、俺がダウン着てるのが悪いのか
今、ここは夏だからな
さらば!凍える冬よ!
ただいま、蒸し暑い夏よ!
○o。.ぬるい炭酸と無口な君.。o○
澄み切った青い空に雲一つもない夏
駄菓子屋で買った甘い炭酸ジュース
ベンチに座って飲んでいた、シュワシュワでパチパチ
瓶に結露した水滴が手を濡らす。
ところで、横に座る君、溶けてくアイスを頬張る君
こっちを気にせず、大きな口で食べている
「おいしい?」と聞いてみた
頷くだけの君を見て、ジュースを口に運ぶ
どのくらい君を見ていたのか
炭酸の抜けたジュースはぬるく、口が溶けるほど甘かった
〜波にさらわれた手紙〜
浜辺を歩いていると、何か流れてくる
瓶?に入っている手紙はボロボロだけどあたたかい
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これを見つけてくれたあなたへ
いきなり、恥ずかしいことを
言いますが僕はこれを奇跡だと
思っています。
こんなに怪しいものを拾ってくれて
読んでくれてありがとう
もし、あなたも奇跡と思うなら
返事を書いてくれませんか?
届いたら、それはほんとの
『奇跡』だと思うので
ある島の僕より
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私は返事を出してみることにした
届いてくれると嬉しいな
瓶にある島の僕の手紙と私の手紙を入れて波に流す
どんどん離れていく瓶
大きな波が一つ、また一つと覆い、飲み込まれていく
波にさらわれた手紙が僕に届くことを願って
『8月、君に会いたい』
8月になってしまった。
半分も終わってない夏休みの宿題に日付を書いて思う
もう、何日学校に行ってないのだろう
毎日会っていたはずの君と、何日会ってないのだろう
くだらない話がたまっている。話したくてたまらない
君は真面目だから、ほとんど宿題終わってるんだろうな
遊びに誘いたいけど、カラオケ、映画館、美術館、家
全部行ったことあるから、行きたいところが思いつかない
でも、君と遊びたい、話したい、笑いたい、会いたい
〘眩しくて〙
眩しくて目が開けられない
目を閉じていても、光ってるのがわかる
なんて神々しい、やっぱり推しは最高だ
キラッキラの笑顔、一つ一つの仕草、うるうるな瞳
なんと言っても低めの、だが心地の良い声で話す時は
耳が癒されてどっかに行ってしまいそう
『推し』と言っても配信をしているわけじゃない
クラスで学級委員をしてる佐藤さん
女子ではっきりと考えを言う
俺もあんな人になれたらな
クラスの眩しくて、頼りになる
佐藤さんみたいに