∴タイミング∵
あの、ずっと好きでした!
付き合ってください
ガラガラッ
おっと、私は最悪なタイミングで
この教室に入ってしまったようだ
目の前にいるのは私の親友と親友の好きな先輩
先輩の目線がこちらに向いている、とてもまずい
今、ここまで考えるのに0.5秒も経っていないだろう
親友の目が潤んできている
そりゃあ初めての告白邪魔されたんだそうなる
この後怒られちゃうかな、絶交とか言われたらどうしよ
あ、ドア閉めよう今ならまだ、間に合うはず
そんな1秒で私は最悪なタイミングから脱出した
その後、親友ちゃんが付き合ったかはまた別の話である
#告白
〈虹のはじまりを探して〉
僕は虹が好きだ♡
7色の光は
薄くて触ったら崩れてしまいそう
僕は虹のすべてを知りたい
触れてみたい
感触を知りたい
味を知りたい
きっと、綺麗だ
まずは、はじまりからだな
少し旅をしてくるよ
この手で、目で虹を捕まえよう
〇 。 オアシス 。〇
照りつける太陽で目を覚ます
目の前には大きな水たまりがあった ゜
無我夢中で追いかける 。
落ちる 。
。 距離感がつかめなかった
。 ひんやりとして気持ちがいい
。 このまま落ちてゆくのだろう
起きたらきっとそこはオアシスだ
●涙の跡●
「カーテン」から少し経って…
あの日のことは覚えていない、けれどあいつが
次の日も、その次の日も学校に来なかったことは覚えてる
暇だからと屋上を覗いた、特に理由はない
ここんとこあいつがいなくて補習すら受けてない
そこには上を眺めるあいつがいた、車椅子に乗っている
屋上車椅子で来れるのか?と思いつつ、眺める
お、あいつが俺に気づいたようでこちらを振り向く
振り返ったあいつの目には涙があった
ちょっとばかし驚いた、そんなに怪我が痛かったのか?
そんな言葉しかでなかった
あいつが車椅子から降りた、よろよろと柵につかまり
よじ登ろうとしていた、そしたらいきなり
「ごめん、ちょっと手伝ってくれないか」
顔が涙でぐちゃぐちゃの顔で言ってきた
俺はわけがわからずに手伝った
うしろ姿からわかる気がした、こいつは何かする
考えたくもないけども、やろうとしてることがわかる
「ありがとう、このこと先生達には内緒にしてくれ」
そう言ってあいつはバランスを自ら崩した
あいつの手をとった俺とともに
何故か楽だった
楽だと感じた、気がした
最後に見たあいつの顔は
涙の跡のある
くしゃくしゃの笑顔だった。
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こちら「カーテン」の後日譚となっております。
見ていただけると嬉しいです。 #落ちた
「半袖」
みて〜、今日半袖!珍しかろ?
いつも長袖のシャツしか着ないあの子がいた。
長袖で見ることのなかった肌、雪のように白い
触ってみたいと思ってしまった。
今日、あついけんね〜
半袖に気を取られたがあの子は髪を結っていた。
揺れる髪、袖から見える肌
綺麗だな、触れてみたいけど触れられない
あの子の半袖