カーテンを開けると
空中の何かを追って
飛び跳ねる子猫
もう
こんなに外は
暗いのに
僕は
今年の冬も
薄い毛布にくるまって
何やってんだろう
って
冷たい手をさすってる
余白には
寂しさが横たわる
隙間を埋めるように買った
きっと
他人にはガラクタで
僕にとっては暖かいもの達が
狭い部屋の中で
ぎゅうぎゅう詰め
とっくの前に
居場所をなくしてる
昔から
頭ん中は
いつも不謹慎
僕の部屋だけ
火事にならないかなぁ
あれもこれも全部
焼きつくしてしまいたい
痛み無く
ふっと死ねたらいいなぁ
亡骸は永遠に
見つからなくていい
見つかるなら
虫達に貪られ
無惨に朽ちて
綺麗に骨になってから
人知れず
静かに消えた僕を
誰がいつまでも
覚えていてくれるだろう
愛を受け取るのが
下手くそな僕は
無くすたびにいつも
思ってしまうんだ
消して欲しい
魂ごと
ミサイルが
僕の部屋だけに
僕の人生だけに
飛んでくればいいのに
「とりとめのない話」
何もかも
覆い隠して
泥水と一緒に
溶けて流れてく
雪を待つ
もう
僕には
それしか出来ない
君というピースを
無くしてしまったから
僕の人生のパズルは
永遠に完成しない
昨日のあの子は
少しだけ
君に似ている
でも
パズルにはハマらない
君の形じゃないから
涙を拭ってくれた
その手で
また僕を抱きしめてよ
ねえ
許して
許してよ
もう僕なんか
見えてないみたいに
他の奴と
抱き合ったりしないで
お願いだよ
お願いだから
夏のジャケット
無造作に
僕をポッケに入れたまま
寒くて君は
暖かいコートに
変えてしまった
来年の夏には
僕はきっと
カラカラに乾いて
ボロボロの
屑になってる
ポッケの中で
君の
思い出の中で
「雪を待つ」
私が
貴方につまづき
心擦りむいて
血を滲ませ
泣き暮らしたように
貴方も
思い出に囚われて
消せない自分の罪を
思い出すたび悔やんで
苦しんでたらいい
毎日毎日
私を思い出し
消えぬ切なさに
その大きな体を丸め
私みたいに
小さくなって
泣いてたらいい
今日も
明日も
明後日も
晴れの日も
雨の日も
どんな夜も
眠れないほどに
「眠れないほど」
今度は
見失わないで
今度は
離さないで
今度こそは
背を向けないで
違う世界線で
また
出逢えたなら
その時は
いつかの
二人の約束を
また
思い出そう
今度こそ
一緒に
歩いていこう
二度と
はぐれないよう
しっかりと
手を繋いで
「手を繋いで」
何てことない
泣いてもない
ぼぅっと遠くを
見たりなんかしてないし
ご飯だってしっかり食べて
今日もちゃんと笑ってた
そうやって
何でもないフリで
周りを
誤魔化してるようで
一番騙してるのは
そう
自分自身
そんな
ちっぽけなプライドが
私を守ってる
「何でもないフリ」