星
以前は人は亡くなったら、星になって上から見ていてくれる様な気がしていた。 しかし、父が亡くなり、そして母が亡くなった今は違う。お墓に触ると確かにそこに居る様に思う。石の温かさが伝わる。大丈夫だぞと父が言ってる気がする。時折テレビに両親のお墓のある街の風景が映し出される。思わず手を振ってしまう。嗚呼、彼処に居ると…。元気な時は同じ街の映像を見ても、手を振った事は無いのに…。
星じゃ駄目だ。夜しか会えないし、触れられない。でも、もうすぐ春のお彼岸。遠くの街には行けないから、今夜は、星と話す事にしよう。
願いが1つ叶うならば
願いが1つ叶うならば、我が子に手を携えて生きてくれる人との出会いを願いたい。一人は確かに煩わしさが無い。けれども親として、暖かな笑顔を向ける姿をしみじみと眺めてみたい。
願いは叶うと信じる事が大切だと聞いた。とても難しい事だけど、先ずは信じてみよう。いや、願いは叶うと信じています。
嗚呼
鏡に映った顔に違和感を覚えた。
何だか重たい。雪深い季節になって、家にばかり籠っていた。きっと外的刺激が無ければ、顔の筋肉もだらんとしてくるのかも知れない。それに加えてあまり話さなくなっていた。春や夏の朗々とした空気感は、気持ちを底上げして、口数を増やす助けになっていたらしい。
嗚呼、春よ来い。
心に、春よ来い。
元気を探しに出掛けて来よう!
秘密の場所
秘密の場所は何処ですか。
うーんと唸って考えた。
書き始めてみたけれど…、止めた。
だって秘密の場所だもの。
秘密にしておこう。
大した事では無いけれど、
ちょっとにやりとした。
ああ、秘密を持つのは良いものだ。
幼い頃の秘密基地。こんな気分だったのかな。すっかり忘れてしまった。
秘密、秘密…。
ラララ
ようこそ、ラララ魔法教室へ。
ラララと言ってみて下さい。声を出さなくても、メロディを付けて歌わなくても大丈夫です。
ラララはあ行、口の中を開けます。
ルルルは口を窄めるし、ハミングは口を結ぶけれど、ラララは口を開けて、息を出す分、少しだけ新しい空気が入って来ます。一文字に結んでいた口元が、ほら開いたでしょう。
また、ラララは舌がリズミカルに歯裏を叩くので、何だか軽やかな気分になってくるでしょう。
さらに、ラララは悲しいメロディでも悲しい歌詞無いので、放った言葉の力の跳ね返りが無いだけ少し明るくなる様に思います。
ラララは、少しだけれど心を明るく楽しくしてくれる凄い魔法なんです。
さあ、今日からラララです!